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越谷店
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矛盾を価値に

投稿日:2023/8/31     更新日:2023/8/31

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着物の撮影と言えば、カジュアルの撮影よりも自由度は低く、きっちりかっちりと手や足を揃えたり、着物が着崩れないようしたりとするのが一般的かと思います。 実際私の幼い頃の七五三の写真は、かたいポーズで撮られた写真しかありません。 だがそれが七五三の着物撮影の良さでもあります。美しい日本の文化である着物を美しく見せるためには、きっちりかっちりしたポーズが奥ゆかしい日本人らしく一番引き立つのかもしれません。 様々な子どもがいるので時にそんなセオリーは全く通用しない時もあります。 3歳や5歳の年齢が小さいお子様だと、楽しくてスタジオ内をかけまわっちゃう姿だったり寝転んでしまったり、もう追うのに一苦労なこともあります。 先ほどと言っている事が矛盾してしまうかもしれませんが、このかっちりした着物「なのに」自由で子どもらしさ全開な写真も私は好きです。それはなぜか。このちょっとしたズレがお互いの良さを引き立たせているのではないかと考えます。 着物なのに躍動感のある被写体の写真を見れば、その子がいかにやんちゃなのかという、「らしさ」がより引き立ちます。 「和室でいつもと違う新しい写真が撮りたい~」と意気込んでいた私は そんな自分や世間の中の固定概念からあえてちょっと外す事によって、良いズレが生じ、いつもと違う写真が生まれるのではないかと感じ、今回の写真を撮りました。 写真の女の子は7歳。もうテンションが上がって暴れまわっちゃう!なんてことはなく、とても穏やかな子でした。最初は緊張していたものの慣れていくうちに躊躇なく笑顔を見せてくれるようになり、最終的にはかなりユーモアのある性格なのだと感じるまでに。このギャップがあるから人間って面白いですよね。 和室で撮る時は、正座で撮るのがセオリー。「正座で撮るのが美しい」「お客様が求めているものだ」という自分の固まった考えから矛盾を生むため、今回はそんな正座からあえて足を崩してみました。かたい光で撮っていて、明暗差のある写真なのにポーズはしなやかに女性らしさを感じさせることで、彼女の穏やかで優しい雰囲気を感じ取っていただけますでしょうか。強い眼差しと横に伸びる影からは彼女の芯の強さも感じられます。 セオリーを持つことは撮影において大事ですが、だからといって固定概念に捉われず、ちょっとした矛盾やズレを新しい発想や価値への道具として捉えてみてみるのもいいですね。 Coordinator by Takako Photo by Naomi

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