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学び続ける力

投稿日:2013/2/27

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「学び続ける力」池上 彰

 

私は前回のアラブの春の内容を調べる際に池上彰のサイトに出会った。

私はアラブの春に対して予備知識がまったくなく、アラブの春ってなんだよー・・・と思っていたが、日経ビジネスにアラブの春についての池上彰の総論が載っていて、その内容がすごくわかりやすく書かれていて自分の中ですんなりと受け入れる事が出来た。

 

池上彰の文章はとても易しくわかりやすくかいてある。

活字もいろいろあってやっぱり好きな書き方、嫌な書き方と分かれるときがある。

池上彰の文章は今まで読んできたこういった類の本の中で一番読みやすいと感じた。

 

今回読んだこの「学び続ける力」

近年注目されているリベラルアーツ教育。

池上彰は2012年の4月から東工大で教えることとなり、その東工大で「社会的な視野の狭い学生に、社会を教える」という内容のもと、リベラルアールセンターの教授となった。

そもそもリベラルアーツというのはなんなのか?

リベラルアーツとはもともと奴隷制を有した古代ギリシャやローマで「人を自由にする学問」として生まれた。

5~6世紀の帝政ローマの末期には、言葉に関わる「文法」「修辞学」「論理学」の3つと、数学に関わる「算数」「幾何」「天文」「音楽」の4つで、併せて「自由7科」という考え方が定着した。

これらが奴隷でない自由人として生きていくために必要な素養とされたのである。

このリベラルアーツは日本では教養と訳されることが多い。

 

東工大は理系のエリート大学で理系の世界は日進月歩。

大学で役に立つことを学んでも、その知識はすぐに陳腐化します。

「すぐ役に立つことは、すぐに役にたたなくなる」

 

常に学び続けていかなければならないのと同時に「すぐに役に立たないこと」を学んでおけば、「ずっと役に立つ」のではないかという事が本の中に書いてある。

 

本の中は5章で内容が分かれていた。

 

 

 

 

第1章:学ぶことは楽しい

 

第2章:大学で教えることになった

 

第3章:身につけたい力

 

第4章:読書の楽しさ

 

第5章:学ぶことは生きること

 

 

本は池上彰の大学生の頃からNHKに入社し、退社。

そして今にいたるまでの話の中から自分が経験してきた様々な事に触れている。

 

本の中で何度も出る教養という言葉。

教養ってそもそも何をもってして教養というのだろうか?

 

人が知らない事を沢山知っていたって、難しい本を沢山読んでいたって世間の人に意味や言葉が伝わらなければ意味が薄れていってしまう。

人によって考えはさまざまだと思うが、池上彰は教養とはどんなものかに対して「教養を持つということは、よりよく生きる」ということではないだろうかと言っていた。

哲学を学ぶことが教養だと思う人もいる。

でもそれは自分がどう生きるかという事に関わってくる。

哲学を学び、難しい事を沢山知ることだけでは今の時代には非常にかぎられた狭い範囲のものとなってしまう。

長い人生の中で色々な経験を経て得られた事を凝り固まった意見で主張するのではなく、広い視野で考え、発言出来る人。

それを現代の教養人というのではないでしょうか。

 

 

生きる中で経験してゆく事を将来にとって意味の無いこと、意味のあること、などで全てを区別してしまってはもったいないなと思う。

「何でこんなことを…」と思っていた事が何年かして「この為だったのか!」と思う時がくるかもしれない。

もちろんその中で「今はこれをやるんだ!」と突き詰めることも出来る。

 

おそらくやってよかった、あの時こうしておけばよかったなどは全部ことが起こってから。

でも、自分の人生に付箋をあっちこっち沢山貼ってゆく事は決して無駄ではないと私は思う。

もちろん目移りしすぎてが考え方が散漫になってしまい、何にも集中出来なくなってしまっては言語道断だが、固執しすぎず広い視野で見ることが重要な気がする。

 

リベラルアーツのリベラルとは様々な枠組みから自由になることだそうだ。

「どんな枠組みからどう自由になるのか、それを考える事が教養の第一歩」

 

今現代にいきている人々が少しでも「教養について」物事を考える事が出来れば健やかな社会が生まれるのではないかとこの本を読んで感じた。

 

 

私の長所は感情豊かな所で、短所はその感情に流されやすい所だと思う・・・。

長所と短所はまさに紙一重で長所をどう伸ばして、短所を短所に見せない様にするのかが私のこれからの課題。

感情に流されるだけではなく、世の中の流れや動きに心を傾けていきたい。

 

 

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