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越谷店
企業参謀ノート 2012-03
投稿日:2013/1/13
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企業参謀ノート[入門編]
著者:大前研一 監修 プレジデント書籍編集部編
Center:蒔田高徳
大前研一氏は私が尊敬するリーダーの一人である。その分かりやすい説明と、ものごとを分析する視点、大胆な物言い。ピータードラッカーが今は亡き経営の仙人のような人だとしたら、彼は現代に生きる経営学の私の教師だと勝手に思っている。パナソニックの松下幸之助、京セラの稲盛和夫、本田宗一郎などなど生きる『現場の熱き指導者』がいるなら、大前氏は物事を客観視し、そこに適切な設問を作り出すことができる経済学者だと思う。世界からも「日本には大前氏がいる」と言われるが、大前氏がもっと活躍してくれればと願いながら、そのエッセンスを私自身が学び実践することで、私もリーダーへと向かうべきだとまた強く思うのだ。
この本のテーマは至極簡単だ。「自分の頭で答えを見つけ出す方法を手に入れなさい」ということだ。ところが、多くの日本人は、現状を分析し、その分析結果から論理的に正解を見つけ出す能力に著しく欠けている。私自身もその一人だが、大前氏が言うように「最初から答えを持っている参謀など存在しない!まずは、自分の頭で考えることから始めなさい!」と当たり前のようなことが書いてある。私達は偏差値教育というシステムの枠にはまった日本の教育文化の実態を持っている。どんなに優秀な頭脳の持ち主でも「官僚化」してしまう。ここでいう官僚化とは、責任を取らないですむ道を巧妙に選んで人生を送るという意味だ。正解を知りながらも自分の保身を優先し、プロジェクトが失敗すれば「やっぱりな。俺はあの時こうすればいいと思ったんだが」と後から評論する人種だ。だが、こんな人では参謀にはなれない。
傾いている会社を立て直すことなど出来ない。
参謀とは、天気予報を見て「今日の天気は晴れのち曇り、降水確率は50%か・・・」とつぶやく人ではない。「社長、傘を持っていってください!」と言える人なのだ。単なる分析だけでなく、どういう行動をとれば良いかまでのロードマップを描くのが参謀の役目なのだ。一言で言えば「結論が言える人」それが参謀だ。
私の結論は何か、あなたの結論は何か。最近はいつもそのように思う。
社会に出たら、カンニングは正義であり、カンニングできないような人はダメだ!
なぜなら真の答えを見つけ出すことこそが、ビジネスパーソンに課せられた仕事だからだ!
正解を導きだすためのカンニング、論理思考の出発点となる材料を集めるためのカンニングは大いにするべきだ。考えも無しに「答えに見えるもの」を見つけて、それが正解だと思ってしまうと、「常識」と「正解」を混同してしまいがちだ。当たり前のように世の中に偏在する、常識やプリントされたパッケージに包まれたものを無条件に信じてはならない。自分の手でそのパッケージをほどいて、その中身の本質をつかむことが参謀の役目だ。
そういう努力をして初めて「本当の答え」を導きだすことができる。
ケーススタディなどや、過去に学ぼうとすることも環境が急速に変化しているので、そのままでは参考にはならない。だから、自分の眼で見て、自分の頭で考えて、正解を見つけ出す能力が求められる。つまり、ロジカルシンキング=論理的思考が必要なのだ。
ロジカルシンキングが出来て初めて、今度は理論やケーススタディが生きてくる。
Aチームで発表された、『2013年計画』を人はどのように見ているのだろうか。私は、私なりの分析と考え、自分の言葉、自分がそこで生きるであろう意味を持っている。結論を持っている。皆が同様、それを「自分の言葉は何なのか、あなたの結論は何なのか」が言えるようでなければ、作られた意味の枠にはまる人よりも、意味を作り出す人が見たい。
「人生の意味は人に作られるものではない、自分自身でその意味を作り出すものだ」と思っている。2013年計画で提示されている意図自体は充分に伝わっているはずだ。
そこで、自分で意味や言葉、結果を作る作業が必要だ。
2013年の4大事業、4大原則は私が見る結論は、能動的であれば「大きなチャンス」であるということ。それが何も考えなければ人によってはただの「混乱」なのかもしれない。その動きや変化自体は人によっての見解があるだろう。
それは肯定的に意味を生み出すことがいくらでも可能だと見る。
可視化されたものが実現化に向かう為に、私自身どのような動きを見せるかである。
いい本だった。やはり、私は大前氏のファンである。
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