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In Search of Excellence エクセレントカンパニー 韓国士官P32

投稿日:2012/11/3

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In Search of Excellence エクセレントカンパニー

著者:Robert H. Waterman Thomas J. Peters

訳:大前研一

Center:蒔田高徳

 この本をBOOKOFFで100円で買えたのだから、この出会いは感謝である。大前研一氏が翻訳でこの本に関係しているというのも選んだ偶然だが、翻訳は完璧だ。この本の完成度、そして私が求めていた内容がたくさん入っていた。100冊の読書感想文の自身のプロジェクトを終えるに相応しい。本の厚みも内容も今までで一番だった。

 エクセレントカンパニーと言われる企業を分析し、書いた本である。調査、分析する中で一環した共通項が出て来るのだ。それは私たちが求めていて、実現したいと思うようなものたちである。業種を問わず、こうした企業たちは一様に、やぼくさく見えることもあるにせよ、何か並外れたことを徹底して、繰り返すことによって、全従業員が自社の企業文化に同化する―あるいは、それに同化出来ない者は逆にいたたまれなくなって出て行く―ようにしている。品質とサービスがいつでも最重点となっており、これを確実に達成するためには、会社のトップ200人が猛然たる働きをするのではなく、社員全体の協力が必要となる。超優良企業と言われる会社は、並の人間に並外れた仕事ぶりを要求し、また、それを大前提としている。それを、「人を通じた生産性向上」と本書では呼んでいる。あらゆる企業が、生産性の前提は人であると気安く言うが、本当に実行できている会社は数少ない。

 超優良企業にもしひとつの顕著な特徴があるとしたら、それはこの、曖昧さと矛盾とをうまく包括し、管理していく能力だ。著者は言う。私たちの周りの合意的な考えを持つ、一般人、また経済学者たちが絶対に無理だと一蹴するようなことを、超優良企業は日常的に行っているのである。合理的な生産方式を取る中で、企業文化などは「非合理」な部分をたくさん持っている。従来信じられてきた理論と反対の現象を次々と著者たちは目撃するようになる。ライフスタジオの中にある、経営の数字だけにこだわった合理性の観点から見ても、非合理的なことがたくさんある。しかし、そこに文化、そこにかける時間に価値を生産しているところがあるのだ。分厚い規則書、ルールブックに基づいて動くのではなく、みなが自発的に力をつくすのがいい。

 この本の中でたびたび繰り返されることになるテーマの一つに、生産性に対して主要な意味を持つのは労働条件それ自体ではなく、労働者に対する経営者の配慮なのだということだ。これは合理主義者のたちの見解とは一致しない。

 

成功の尺度は、いったい何のための組織づくりか?という問いにある。

 調査した大企業の一様の答えは、つまり、より革新的になる、顧客思考を根本的に強める、労使関係を抜本的に改善する、あるいは今その企業が持ち合わせていない技術をみにつける、ために―ということだった。それはつまり、変化し発展していくということと同じだ。組織作りを知的に考えようとすると、互いに切り離せない関係にある項目を同時に包括しあっていかざるを得ない。その7項目は

機構、戦略、人、経営の型、体系と手順、指標となる理念、および企業の文化とも言うべき共通の価値観、現有する企業の強み、あるいは技術の7つだ。

これらの中心に位置する共通の価値観、

これこそが一番の核心であることがわかる。

私がこの本を先月読んでいた時に、やはり、今一番重要だとだと思ってきたことだった。その後、発表された白書プロジェクト。それが来た時、ようやく来たかと思ったのと同時に、早く体系化しなければと心から思ったのだった。

 著者たちが分析した卓越した経営体そのものの観察からの結果、イノベーションという言葉に二重の意味を持たせることにした。「創造的な人々が市場価値のある新しい製品ないし、サービスを開発すること」という意味に新しい意味を付け加えた。

イノベーションを打ち出していける革新的な企業とは、新製品や新サービスを出して大きく売り上げを伸ばしていく能力に優れているばかりでなく、周囲のあらゆる変化に器用に対応していく能力に特に秀でた企業なのである。ということだった。「慣性的組織」とは違い、環境が変われば自らも変わるという企業であり、顧客のニーズが変わり、競争社会の技術が向上するに応じて、大衆の好みが移り、対外貿易におけるさまざまな力関係が変化し法律が変わるのに応じて、こうした企業は進路を変更し、改善し、調整し、変容し、適応する。つまり企業体質そのものが「変革的」なのである。

 調査していく中、エクセレントカンパニーは、何よりもまず基本的なところで優れているということが、予想よりもはるかにはっきりと示されたという。

手法や道具を思考の代用にしない。知能を知恵より優先させない。分析に行動の邪魔をさせない。こうした企業は複雑な世の中で必死にものごとを単純にする努力をし、またその努力をあきらめない。最高の品質にこだわる。徹底して顧客に合わせる。従業員の声に耳を傾け、大人として彼らを扱う。すばやい行動と実験精神に付随して起こる多少の混乱はいとわない。

 8つの基本的特質

1.        行動の重視

2.        顧客に密着する

3.        自主性と企業家精神

4.        ひとを通じての生産性向上

5.        価値観に基づく実践

6.        機軸から離れない

7.        単純な組織・小さな本社

8.        厳しさと緩やかさの両面を同時に持つ

 

私たちの会社はまず共通の価値観を定義し示さなければならない。まずはそこからだ、そこからは理念とシステムをいかに一致して共に変化・発展していける組織を作っていくかだ。エクセレントカンパニーは企業発展の比較的早い段階で、その基本的性格を形づくっている。また、こうした企業は、偉大な指導者の価値観と実践を具現化する社の体質をさらに発展させ、初代指導者のいなくなったのちも、何十年にもわたって、全社員にそれを徹底させているという特質を持っている。企業のトップの役割は組織の価値観を管理していくことではないかということである。とすると、この本は、指導者、リーダーたる人間はいったいどのような価値観を作りあげて保っていくことが必要なのかということを解明している。

 「優れた経営者というものは、お金の持っている意味合いをよく知っているが、それ以上に人そのものに深い意味合いを見つけるものである。」ただの合理主義的な考え方だけでは、この経営の真髄をまったく掌握できない。会社の行動力、生命観のみなぎり、活気、自主性といったものは、合理性や数字で示せない。合理的という言葉の乱用をこの本では反対している。人間的問題を切り捨てて正しいという答えを指すように経済はなってきてしまった。経営につきものである人的側面を排除することから合理的という言葉が成り立ってしまっている。合理的という言葉に排除が含まれるのではなく、合理的経営は人に対して合理的であるかが重要だ。

 

 ホンダの副社長が言ったインタビューの言葉がかっこいい

「アメリカの自動車会社が使っている投資額は、別になんとも思ってないのです。誤解の無いように願いたいいのですが、もちろんアメリカは、技術的にもっとも進んだ、豊かな国です。しかし、資本投下だけで差をつけることはできない。どこの国でもそうですが、製品の品質と従業員の生産性は、経営によって決まるのです。もし、デトロイトが今の経営システムを変えれば、アメリカはもっと手強い競争相手になるでしょう。」

 

 この本の中で日本企業がいくつか例に上がるが、ホンダの社員のエピソードを見て思うのだ。自分の仕事に人間的注意を払うのだ。「人間的であるのだ」

私たちの仕事の小さな一つ一つがもし、機械的になり、システム化され、その中から人間味が消えてしまったとしたら、私たちはもう競争力を失ったと言ってもおかしくない。私たちが最善をつくす、その仕事の中に、人間の香りがするかどうかはとても大事なことだ。人が人を人として、人間的であること。これを忘れたくない。

資金でもなく、機械でもなく、資源は人だ。という考え方がすべての鍵となるのかもしれない。日本のエクセレントカンパニーでは「組織」と「人」は同義語で「企業は人なり」ということわざがある。

合理主義的な考え方は、価値観というものがいかに重要かを忘れさせる。優れた会社は、分析の技術にも極めて秀でているというのも事実だが、こうした会社でも、大きな決断をするときの決め手となっているのは、数字のテクニックよりも価値観である。

トップ企業は、いずれも包括的な企業文化とも言えるものを作りあげており、それを従業員が共有している。これによって活性化された人々が、その価値観を拠り所として、個々の活動を展開している。これらの会社では、非常に多数の社員から並外れた貢献を引き出すことができ、これが企業の目的意識が、製品に対する愛情、最高のサービスの提供、革新的アイデアの尊重、多くの社員の自発的貢献意欲へとつながっていくのだ。

価値観に基づく実践という章で、著者がたくさんの優良企業の調査から引き出したただ一つの真理を求められたとしたら、こう答えるという

「自社の価値体系を確立せよ。自社の経営理念を確立せよ。働く人の誰もが仕事に誇りを持つようにするために何をなしているかと自問せよ。10年、20年先になって振り返ってみるとき、満足感を持って思い出せることをしているかと自問せよ」

 

 

最後に、リーダーとは

リーダーたるものは、人々の理解を深め、その意識を高め、シンボルを変更し、新しい見方を公式なものにし、戦術的変換を行い、解決策を部分的に試行し、幅広い支持を得られるようつとめ、反対意見を克服し、柔軟性を引き出し、またそれが生まれやすい機構を作り、必要なときには観測気球を上げ、必要ならば忍耐強く「待つ」ことを実行し、意欲の高まる場を創り出し、焦点を鮮明にし、意見の異なる者の調整をはかり、意欲創出を制度化しなければならない。(結果を出す人に権限を与えるなど)

 つまり、リーダーの役割とはオーケストラの指揮者のそれなのであり、行動に勇気を与える仕事をする人のそれなのである。

 一言で言えば、リーダーは行動に意味を見つけ出す人、意味づけをする人なのだ。

組織の社会的側面に一体感を与えると言う点で企業文化と共通の価値観が重要となる。

正しい企業文化の形成こそ経営者、リーダーの最大の仕事だ。

 

私にはこれらが出来るだろうか。たくさんの企業の本を読んできた。100冊の読書感想文を始めた動機は、2年前、私も経営者になりたいと思った事からだった。目の前にある仕事、やらなければならない事、資金など無い。しかし、100冊読書感想文は、私にたくさんの客観性を与えてくれた。

一番集中してこれたのは、100冊の読書感想文を真剣にやり遂げた後に、自分は経営者に向かうと信じていたからだった。それが今日、100冊という過程が終わった。私は変化しただろうか。したと思う。自分で変化の階段を上る自分だけのシステム、それを持てるようになったとも思う。それを個人の変化・発展でなく、組織、全体を巻き込んでの変化発展が出来る仕組み作りそれらがこれからの目標だ。ここまで、個人的な目標を集中してきた。

 

これからの自身の目標は、どのように組織をつくり、人をつくり、互いに人間性を高めていくことができるのか。そういったことを作っていくことがこれからの目標になる。

 

最後にこの本を読んで思ったことは、会社とは・・・我々一人一人が会社だということ。理念とシステムが一致した経済的共同体。そんな私たちでありたい。これからを創造しよう。

 

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