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TOCクリティカルチェーン革命 韓国士官P27

投稿日:2012/11/3

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TOCクリティカルチェーン革命

著者:稲垣公夫

Center:蒔田高徳

 革命とつくタイトルの本は多い。この本もBOOKOFF100円コーナーで見つけた本だ。

クリティカルチェーンとは、プロジェクトなどにおいて、それを構成する各作業の実行順序を考えたとき、「作業工程上の従属関係」と「リソースが限られているために発生する従属関係」の双方を考慮した上で、最も時間的に長く掛かる作業の連鎖のこと。

 ネットワーク図の上の「最も長い作業経路」は通常、クリティカルパスと呼ばれる。これは作業工程上の依存関係(例:設計が終了してから生産を開始)のみを考慮に入れたものである。これに対して、リソース(人・設備・協力会社など)が作業量に対して十分ではなく、そこに作業が集中した場合、作業を順次行わなければならないという従属関係(例:製品Aの設計が終了してから、製品Bの設計を開始)が発生する。この2つの従属関係の考慮に入れて、実際の作業所用期間を決めている最も長い作業の流れ(待ち時間含む)のことをクリティカルチェーンという。

 私の現場では、何か製造をしていることは無い。送られてきた商品を配送するまでの工程がある。納期を死守する、また納期遅れを出さない為に、製造業や工場は業務改革・業務改善を日々、考える。しかし、一度現場が固定されればその熟成された習慣はなかなか変更が出来ない。人は変化に対して面倒だと思ってしまう。実際、その変化を始める労力を避けたがる傾向が誰しもあるだろう。しかし、仕事をしていれば誰もが経験すると思うが、普段持っている仕事と別のタスクの仕事を同時進行しなければならない事が多々あるはずだ。しかも、同時に3つ4つ多いときは5つ、何かしら自分自身でやっている課題であったり、チームで始まるプロジェクト、いきなり誰かから頼まれる仕事・・・それらにはすべて期限というものがあると思うのだが、それを同時進行していく上で、矢印をどのように結んでいくか、それをまず理論上考えて、実践に移すのが、クリティカルチェーン革命だ。この考えは、どの仕事でも応用して考えることができる。画期的なプロジェクト短縮法が場合によっては出来上がる。これは、プロジェクトチームであれば、まず先に共有することが肝心だ。

 納期遅ればかりの仕事の効率が3割程度削減できたら、それはどれだけすごいことだろうか。その3割を別の時間、労力、生産性に使うことも可能になるし、早く帰る。そういったことも可能である。効率性とはそのまま高付加価値につながっていく。生産性、工程、管理手法、それらを見直していくことで、→新製品の開発だって出来るのだ。削減したエネルギーから何を産み出すか。単なる削減でなく、そこには可能性があるのだ。

 

作業にはどこかでボトルネック工程が産まれるが

ボトルネック (bottleneck) とは、システム設計上の制約の概念。英語の「瓶の首」の意。一部(主に化学分野)においては律速(りっそく、「速さ」を「律する(制御する)」要素を示すために使われる)、また『隘路(あいろ)』と言う同意語も存在する。 【bottleneck】流れ作業の効率が最も悪い(詰まりやすい)箇所。語源は、ボトル瓶の一番狭い部分は液体の流れが最も悪いことから。

 

TOCとは

Theory of constraints(制約条件の理論)の略。TOCを開発したのはイスラエル人の物理学者ゴールドラット博士だ。博士がイスラエルで物理学の研究をしていた1970年代後半に、向上を経営していた友人が生産スケジュール問題をゴールドラット博士のところに持ち込んできた。博士はこの問題にいくつかの独創的な発想を入れることによって、それまでとは違うスケジューリンングの手法を開拓した。ゴールドラット博士はそれ以来、生産の問題に強い興味を持つようになり、この手法をさらに進展させて画期的な生産スケジューリングのソフトウェアのアルゴリズムを発見。そしてそのソフトウェアを販売するために会社を米国に設立して、自ら会長の座についた。そのソフトウェアはOPTと呼ばれ、一躍世間の注目を集めた。

 工場の能力以上に注文が入れば、能力の弱い工程がボトルネックとなる。そうなるとボトルネック工程の前には仕掛かりが山と積まれ、通過するにはかなりの時間がかかることが予想される。

 しかし、一方でボトルネック以外の工程は相対的に生産能力に余裕があるので、それほど大きな変化がない。つまり、仕掛かりがあふれて渋滞しているのはごく一部のボトルネック工程だけなのだ。だから、この状況で行うべきはボトルネック工程をフル活用して渋滞を解消することだということは容易に理解できる。

 そして、工程内のボトルネックが発生して渋滞が生じると、

  1. 受注の増加に対応し、ネック工程を徹底活用する
  2. ボトルネックが存在し、渋滞が発生しても顧客の納期を守る

 生産性と納期という、相反する要求を両立するアプローチが求められるのだ。

これを読書感想文で応用するとボトルネックとなる渋滞となる部分、先に進むのに時間がかかる工程は読書感想文の文書を仕上げることだ。仮に同時タスクで月間に10冊の本を仕上げるという工程を持つとすれば、30日に3日で一冊を仕上げていくペースだが、本を10冊読むことは先につまることなく、しかも本を一冊必ず通して読まなくてもいい。本は途中でしおりをはさんで退屈したら、違う本に移っても全く問題がない。本を最初から最後まで、途切れることなく読むということは誰もないだろう。トイレにだって行くし、ご飯も食べる。途中でしおりをはさんで別の本を読むことがあってもまったくおかしくない。本を読むだけの工程はボトルネックにならない。ボトルネックになる点は文書化という作業が一番詰まるところになる。そして本の内容、要点をまとめるのは、本を読みながらの同時進行である為、ボトルネックにならない。複数のタスクの仕事を持ってこのプロジェクトを達成するには、自分なりのゴールに至る最短プロセスをイメージしていることはとても重要だ。イメージはこうだ。

複数のタスクを持って仕事は同時進行されるが最終的に仕事が集まる部分がある。そこがクリティカルパスである。私の現場で言えば最終的に商品を発送するところである。クリティカルパス上にない作業は、遅れが出ても余裕(フロート)の範囲内であればプロジェクト全体のスケジュールには影響しない。しかしクリティカルパス上の作業が遅延すると、プロジェクト全体の納期を遅らせてしまうことになる。逆にクリティカルパスが短縮できるとプロジェクト期間も短縮できる。このため、生産管理/プロジェクト管理においては特に重要な管理対象となる。クリティカルチェーンを見る時にタスクの同時進行があって、そこに優先順序をつけ、最後のラインに仕上げの作業を持っていく。これは工場のフローであっても、個人、組織のプロジェクトであっても同じ論理で使用することができる。

 プロジェクトを持って、それを決めた時間内に達成できるか、そして一番効率的なプロセスで進められるかというのはとても重要なことである。なぜなら、私たちは普段違う仕事を既に持っていて、新たに発生する仕事を引き受けることが圧倒的に多いからだ。時間が経過した時に、結局出来なかったということは、自信を失わせる。まず、仕事のプロセス、ゴールのイメージを描くこと。個人でやる場合でも共同のプロジェクトだとしても、それはとても大事だ。この本を読みながら、それは普段行われている日常の改善の中で自然とそういったフローに向かっていった感もあるが、それを具体的な論理、方法として見た時に、それはどこにでも応用できるシステムということが分かった。しかし、現場というものはたくさんの時間と慣習から成り立っており、それを変化させるには人間的努力が必要だ。システムは理解できる。人間が変化することが、何よりも一番難しいことだ。

 

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