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他人を動かす質問 韓国士官P17

投稿日:2012/10/30

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他人を動かす質問

著者:内藤誼人

Center:蒔田高徳

 こういったHow to 的な本、skill的な本はもう卒業したらどうか?このように言われたことがある。答えはNoだ。Skillはあった方がいいし、updateしていく必要がある。会社では意見を述べることが多い、周囲には私がよくしゃべると言われたりもする。確かにあまり整理してしゃべるのは上手ではない。

反対に、決まって私に何か言う人は沈黙が多い。意見がない。質問をしてもだ。質問が悪かった場合もあるかもしれないが、場合によっては考えているのだろうか?と思ったりもする。しゃべる人が良いとかではないが、議論が進まないといけないし、インプットではなくアウトプットが大事になってくる。

これからも会議を進行したりするだろう。私がたくさんしゃべらない為にも、「他人を動かす質問」この能力はあった方が絶対に良い。李社長は質問の人だ。討論、会議、よく見ていれば一番的確な質問を言っている人だと思う。その質問に意見がないと、自分の質問を自分で答えるようにもなる。結果よくしゃべるようになることがあると思う。最近は質問することが増えた。もっと自分の見解よりも相手に対して質問上手になっていきたい。

質問を「どう思う?」形式に自由に語らせるものをopen question, Yes、Noで答えられるような形式のものを close question と分類することがあるが、基本的には、閉じた質問をするのが正解だ。オープンな質問になど、みんな答えられないからだ。自由な意見や感想などを聞いてはいけない。質問は、必ず閉じていなければならない。相手が答えやすい質問をすることが、何よりも大切だ。

質問しているように見せかけて、実は誘導する話し方、こういった誘導尋問のテクニックを意図的にすることがある。そういった時は誘導尋問でいいですか?と逆に前もって言ったりもする。話を進めていく為にももっとそういった対話技術はほしいものだ。日々が試すことが出来る試験場だ。

 

ほとんどの人は、「自分の意見」など持っていない

これには同意する。私たちは、自分の意見、感想、主張などはほとんど持っていないものだ。他人に質問されてはじめてそれについて考えて見るケースが大半である。「あなたは消費税増税についてどう思いますか?少子化についてどう思いますか?」「えっ少子化?ええと・・あの・・その・・・すみません考えたことないです」というのがごく普通の平均的な人の本音ではないかと思われる。

 私たちは哲学者ではないのだから、そんなに深く物事を考えているわけではない。他人から何らかの質問をされて、はじめて自分の態度や意見を決める、という場合がほとんどなのだ。したがって、上手な誘導をすれば、相手の反応を思いのままに操れるわけである。「少子化が進むと、当然ながら、日本の国力が落ちます。これって、ものすごく大変なことだと思いませんか?」と質問すれば、おそらく大半の人は、「そう言われればそうかもな。憂うべき状況だと思うよ」と答えるだろう。

 

意見は「引き出す」のではない、「埋め込む」のだ

ここまではっきり書くとおもしろいが、考えてない人と話す時はそうなってしまいがちがもしれない。たいていの人は意見を持っていない。政治に関すること経済に関すること、教育に関すること、たいていは無意見、無感想であることがほとんどだろう。

意見は埋め込むもの。相手から引き出したいものを、こっそりと埋め込むのが質問なのである。

なかなかいやらしい感じもするが、同意する。手品師、質問の上手な人、アメリカドラマの華麗なる主人公。それらは質問を埋め込んでいる。「僕はスタバのキャラメルマキアートがすごくおいしいと思うんだけど、君は?」という質問には「おいしい」という言葉が埋め込まれている。そのため、たいていの人は、それに引きずられた答えしか言えなくなるのである。

 

頼みごとは満面の笑みで

 頼み上手な人は、みな魅力的な顔をする。女性で頼みごとが上手な人はその瞬間とても魅力的である。振り返ったあとどんな表情をしているかはわからないが・・・笑

私が海外のドラマで頼みごとをしているシーンの人たちは、たいてい笑顔である。そして笑顔で答える。そうでなければ、ボスが部下に仕事を任せるように「これ頼むぞ」となる。

店員が笑顔であると、お客の笑顔が引き出されることもよくわかる。私が数ある街の中でクリーニング屋を選ぶ際の基準は笑顔がすてきな販売員が受付をしてくれるかどうかだ。

接客態度の悪いサービス行の店には二度と行きたくないと思う心理と同じで、私たちが笑顔で人と接する、笑顔で相手に向かうということは、目的の質問の答えがあるときに、その笑顔は効果的だということだ。

 私たちが人に頼みごとをする時に、相手に頼んでいる内容が相手にとっての負担が大きすぎるのなら断れることも仕方がないかもしれないと思うが、そうでなくても断られるとしたら、本当に関係が悪いか、私たちの顔が悪いのである。顔だちではなくて、表情が悪いのだ。もっとにこやかに微笑もう。そしてその微笑みのまま相手に頼み事をしてほしい。

 相手が悪いのではなく、相手から笑顔を引き出すことができなかったのはあなたの責任である。どんな不機嫌な相手でも、とびきりの笑顔で接して、ものの5分で笑顔にさせることができる。そのような精神でいるには、自分自身が相手に笑顔を続けることが必要になる。笑顔で、心から「頼むよ」と言えば、むこうも笑って「忙しいけど、しょうがねえな」と答えてくれるものだ。

 

 

人は理路整然とした説明などでは納得しない

 論理などとは関係がないところで納得したり、心が動かされることが多いからだ。論理力よりも心理学の本を何冊か読むと、いかに人間が、非合理的な考えをしていて、非論理的に動くのかがよくわかる。たとえば、以前から欲しかった商品がすごく良い価格であっても、「店員の態度が気にいらない」という理由で辞めることもある。合理的に考えれば、さっさと買った方が得だとしてもだ。論理をまとめることも大事だが、人の心をつかむことはもっと大事なのかもしれない。

 

 本の中で散りばめられた、質問のskillを普段使っている。その通りになると面白かったりする。まだまだ私にはその勉強が必要で、これからも互いに魅力的に話を進めていく為には質問はとても大事だと思う。そして、コミュニケーションが仕事でもある私たちは、もっともっとその達人であるくらいがちょうどいいと思う。それはしゃべるのが上手とかではなく、相手をしゃべらせるのが上手になる自身の姿勢と、毎日の心の姿勢でもあるからだ。

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