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革命社長 士官学校P41

投稿日:2012/7/31

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革命社長

著者:吉越 浩一郎

Center:蒔田高徳

 この人の著書を読むのは3冊目になるだろうか。雑誌のインタビューやコラムなどでもよく拝見している。BOOKOFFの100円コーナーにあったこの目立つ本は、同じ企業について書かれた本でも得られる情報は基本の根幹は同じでも、違うものが得られる。今回の著書を読むと、中で働く社員たちの声、また朝の早朝会議が日本全国で超有名になって、一般企業の経営者や管理職がトリンプ社の早朝会議を見学に来るという文化まで出来ており、その現場を目の当たりにした経営者やメーカーの声も入っていておもしろかった。現在では希望が多すぎて、他の経営者から紹介があった経営者にしか、その早朝会議の見学の門は開かれていないようだが、是非どうにかして行ってみたいものだ。以前読んだ本の中でも、会議の案件、議論は掲示板やITを駆使して共有化され、会議では決議がバンバン取られていくというのを本で読んだ時、理想とするのはこういったことだと感銘を受けながら読んだものだ。その会議の真剣さ、スピードの速さ、また会議を準備している参加者達の仕事っぷり。「誰が、何を、いつまでに」デッドラインを明確に設定して仕事をすること。厳しさの中でも互いが切磋琢磨していく現場力のドラマを本の中からでも感じることができる。

 私は消費者としてはトリンプとは縁がない。男性下着も一応やってはいるみたいだが、残念ながら男性は女性と違って、下着にはあまりこだわりがない。トリンプは女性下着メーカーとして有名な会社だ。今ではユニークなアイデアの商品企画、社内文化、この会社が今では大きく支持を得た理由が本の至るところに溢れているが、そこまでに至るまで、会社の構造改革、現場の意識改革を行うこと、衝突の数、辞めていく人の数、たくさんの苦い言葉や思いがあふれている。ビジョナリーカンパニー2で誰をバスに乗せるのか?というところがあったが、この会社の中だけでも、ビジョナリーカンパニーの言っていることがよくわかる。人材採用についても書かれているが、2006年度入社希望は22人の総合職募集に対して2万4000人も応募があったそうだ。ライフスタジオは企業の人材募集のように決まった時期の募集がない。店舗がオープンする時、また退職者がいる時に募集を行うようなかたちだが、人材を採用するという基準が、自分たちの会社の基準に合わせて募集ができるのは羨ましいことだ。それを知った上での希望者の中から、自分たちにあった人材を採用するということが、大きくなってくると可能なのだと感じる。私たちはまだまだ小さな会社であるが、今後日本の中の写真スタジオの人材採用としても、本当に希望者がたくさん現れてくれるような、働き方、仕事、学習、文化様々な面で注目と理解と、ライフスタジオで働きたいと心から思われるような私たちの現場になっていけたらと思う。

今、参加型会議や全体会議で議論し、私たちが時間をかけながらも定義していっている事柄が、もっと形をなして来る時、きっとそのように私たちの文化も良く変わっていけたらと思う。そこにたくさん注目されるようになってほしい。そして志を持って働きたいという人材が向こうから向かってくることになれば、それは素晴らしいことだ。

 著書を読んでいると、スピード経営ながらも、社員が生き生きとできる仕組み、また社員への仕事に対する機会の作り方が優れていると感じる。それでいて、失敗と修正のスピードがまた速いのだ。あまりに速すぎて、若手は落ち込んでいる間もないのかもしれない。

そのくらい、スピード感があって、また質もそこに両立していく作業とその仕組みを常に要求しているのだ。また、徹底的なITシステムの活用による情報の共有化がなされながら、全員がそれを確認し、会議はオープンであること。トップの意思が現場に伝わるスピードも早いのだ。ライフスタジオであれば、社長が初めて提案する何かを言うことに、おそらく8割方「ん?何で?それをする意味がよくわからない・・」といった状態がありそうなものだが、著書の中で社員や外部の人が書く内容を見ているとでは8割が理解し、2割が新人さんたちが「なんで?」という状態のようだ。

 トリンプのユニークな人事制度の紹介

「~さん」づけ運動の推進

役職の有無に関わらず、「社長」「部長」などの肩書きを一切つけず、名字に~さんをつけて呼び合うことを徹底させた。役職名で呼び合う時に発生するコミュニケーションの壁を排除することで、業務の円滑化を促進する。仕事に対してはオープンであり、フェアネスであろうとする精神の一端を象徴している。

NO残業DAYの導入

 最初は、毎週水曜日と金曜日、規定時間の18時までに業務を終了させることを実施したが、現在では毎日実施しており、18時25分には有無を言わさず、一度ボタンを押すと全社内の証明が自動的に落ちる。実質上残業がない企業となり、残業を申請する場合には、その部署に罰則が与えられる。社員は時間内にその日の業務を完結する習慣になった。

リフレッシュ休暇取得制度の導入

課長以上の管理職を対象に、連続16日以上の休暇取得を義務付けた制度。部下への権限委託を通じて、部下の育成を目的としている。休暇を取得しなかった者は、罰則として翌年、リフレッシュ休暇の権利を失う。

「がんばるタイム」の導入

毎日の昼食休憩後、12時30分から14時30分の2時間、個々の業務に集中することと仕事の効率化を徹底し、モチベーションの向上を図る制度。残業をせずにその日の業務を終わらせる手段として、必然的に生まれた制度とも言える。私語はもちろん、電話、オフィス内の歩き回りを禁止し、総務課の担当者が車内を巡回しながらチェックする。無駄な動きをしている社員は警告を受け、それが重なった場合、ペナルティとして所属部署のボーナス予算額から1万円が引かれる。その集中時間を全員で徹底している。

カジュアルフライデー制度の導入

柔軟な発想と効率の良い仕事の実現を目的に、毎週金曜日はスーツ以外の服装も認めた制度。特に男性社員は、普段のビジネススーツよりファッションセンスが問われる為、アパレル業界で仕事をするものとして、ファッションに対する意識を高めることにも一役買っている。このカジュアルファッションセンスに欠けると、朝の会議で「ワーストドレッサー賞」という不名誉な賞を与えられることになる。

課長代行制度の導入

若手社員の早期マネジメント能力開発を目的に、社員の職務等級とは無関係に、課長代行を任命する制度。直属の部長の推薦のもと役員会で決定し、原則2年以内に課長とするか否かを決定する。3年までの猶予あり。新卒入社で代行を命じられた場合、最短24歳で課長就任することもある。課長代行者経験者のほとんどが課長になっている。

禁煙報奨金制度の導入

 全社員の健康維持を目的に、会社として禁煙を奨励。禁煙宣言をした社員の家族に、報奨金として3万円を支給。社員同士による健康管理の監視体制を強化する意味で、禁煙宣言をした者の禁煙現場密告に対しても、協力金として1万円を支給する。(別名、愛の密告制度)。この制度の導入半年後までに153名が禁煙を実践。現在喫煙者はゼロ。いまだに愛の密告は一度もない。(本に書いてあるところによる)

 

こういったユニークな制度は本が書かれた時点なので、現在ではもっとあるのだと思う。

それはもっと働く人間がおもしろく楽しく、また真面目にやれる仕組みづくりであって、企業に合った文化だ。私たちの会社でも、自分たちに合った文化を作っていける。もっと柔軟に、そして具体的に、楽しい文化を作っていきたいと思う。

 

教育はできない。自分で育つもの。

だから能力を持った人しか雇ってはいけない

これは教育を放棄してしないとかいうことではない。新入社員に対して「教育はできません」とはっきり言うそうだ。教育はしてもらうのではなく、自分で育つものなんだと。育つ人には場を与えます。育つ力のある人に活かされる場を提供することは、会社がやらなければいけないことと考えているからだ。

料亭で板前さんになりたい人がいて、それを習いたいけど教えてもらえない。一流の板前さんたちが腕をふるっている厨房という場は与えられている。「技は盗め」と言われるだけ。でもそれは「技は盗める奴にしか教えない」という意味だ。それが日本の昔の技術者たちのやり方で育てるという意味においては、正しい部分がある。

もちろん現代では標準化を目的としたマニュアルや教育がある。それ自体が悪いことではないが、標準を超えたものだけがプロであるならば、プロの仕事とは教育されてではなく、自らが学習し、自らを作り上げることが正しい。ライフスタジオもそのようになったら、すごいことだが。自主性においての変化発展とは、最高難易度の技のようだ。本人が気づいてしまえば、それは最高難易度から一気に難易度を下がるもののように思える。問題は難易度にあるのではなく、自分自身の心の中にあるだけだからだ。

著者の本を読みながら、今月の自分の現場の課題を思う。スピードと質を上げるということだ。そして、変化の素材を投げ続けること。8月も7月を土台にして進んでいこう。

 

 

 

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