Staff Blog
越谷店
カモメになったペンギン 士官学校P14
投稿日:2012/6/27
881 0
カモメになったペンギン
著者:John Kotter/Holger Rathgeber
Center:蒔田高徳
この本は、ペンギン社会を例にして、私たちに教訓を与えてくれる一つの寓話だ。変わらなければ生き残れない。仲間を救ったペンギンのリーダーシップに学ぶ、組織を変革するためのもっとも平和的なアプローチとして、私たちの社会、組織においても、本の中で出てくるような会話が想像できる。
● 自分たちが暮らしている氷山が溶けている。もうすぐ崩壊するぞ・・・
268羽のペンギンが暮らす氷山に、危機が静かに近づいていた。旺盛なる好奇心と、習慣的な研究からそれに気づいたペンギンのフレッドは、変化を嫌い、現状に甘んじるコロニーのペンギンに、少しずつ、さらに着実に自らの主張を伝えていった。そしてついにこの未曾有の危機に立ち向かう5羽のチームが結成される。
● 生き残るためには、僕らが変わらなければ・・・
チームが導き出した究極の結論。しかし、古い思考をもつ者たちの不安、根強く残る親たちの固定観念、水面下で進む既得権益者たちの妨害などあらゆる困難がグループの前に立ちはだかる。果たしてチームは変革を実行できたのか、生き残ることができるのか。
ペンギンたちが実行した八段階のプロセス
1. 危機意識を高める
2. 推進チームをつくる
3. ビジョンと戦略を立てる
4. ビジョンを周知する
5. メンバーが行動しやすい環境を整える
6. 短期的な成果を生む
7. さらなる変革を進める
8. 新しいやり方を文化として根づかせる
このプロセスは私たちの現場でも同じように進行ができる。注意したいのは、短期的な成果を生んだ時点でものごとが止まってしまうことだ。プロジェクトを進行し、一定の成果をあげるまでは良いが、それがイベント的に終わってしまうようではなく、さらなる変革をし、新しいやり方が文化として根づくようでなければならない。
私たちの会社でもゼロプロジェクトというプロジェクトが、各担当者を選定させ責任者という立場をつくった。そこまでは良いとしても、そこからさらなる変革をしなければそれはただのイベントで派生したただのポジションになってしまうだろう。どのような変革を組織的に行うべきか、そこに更なるアイディアと集まった知性が結実しなければならないと考えている。短期的な成果をあげることももちろん必要であり、持続的なシステムとなることがさらに重要となる。6月まで一年の半分というこの次期にこの本のシンプルな視点、また教育の素材としてもこの本と出会えたことはありがたいことだ。
変革を成功させる八段階のプロセス
■ 準備を整える
1危機意識を高める
周囲の人々に変革の必要性とすぐに実行する重要性を理解させる
2変革推進チームをつくる
変革を推し進めるには強力なチームが不可欠なことを認識する-それぞれ、リーダーシップ、信頼性、コミュニケーション、専門的知識、分析力、危機意識、に優れたメンバーが望ましい。私たちの現場でもこのように、チームをつくりたいものだ。
■ すべきことを決定する
3変革のビジョンと戦略を立てる
将来がどのように変わるのか、その将来をどのように実現するのかを明確にする。
■ 行動をおこす
4変革のビジョンを周知徹底する
変革のビジョンと戦略について、なるべく多くの人の理解と賛同を得るようにする。
5行動しやすい環境を整える
障害はできるだけ取り除き、そのビジョンを実現したい人たちが行動しやすくする。
6短期的な成果を生む
できるだけ早い次期に、目に見えるはっきりとした成果を上げる
7さらに変革を進める
ひとつ成功を収めたら、そのあとは変革をさらに推し進め、加速させる。そのビジョンが実現するまでは変革に次ぐ変革で、手綱を緩めてはならない。
■ 変革を根づかせる
8新しい文化を築く
新たな行動様式が過去の古い因習に完全に置き換わるまでは、その新しいやり方を持続し、それが成果を上げていることを確認する。
考え方と感じ方の役割
考え方を変えると行動も変わる。そうすることによって、良い結果が引き出される。
● データを収集し、それを分析する
● まわりの人々の考え方を変えるために、その情報を論理的に提示する
● 考え方を変えれば、行動が変えられる。
感じ方を変えてみると行動も大きく変わり、もっと良い結果が引き出される
● 驚きや感動の経験を、できれば目に見える形でまわりの人に伝える。
● その経験を通して、ある状況に対するその人の感じ方を変えることができる。
● 感じ方を変えれば、行動を大きく変えられる。
私たちが当たり前のように、乗っている氷山があり、アリスや、HEROのメダル、性格のことなったキャラクターでチームを結成する例達を見るとき、私はどのように人と関わっていくかを、もう少し思慮深く考えたいと思う。
そして行動する。
短く、またわかりやすいとても良い本だった。
この記事をシェアする
サイト内投稿の検索
- トップ
- Staff Blog