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おカネで世界を変える30の方法 士官学校P10

投稿日:2012/6/19

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おカネで世界を変える30の方法

Center:蒔田高徳

 昔、テレビを見ていたら私の好きなミュージシャンが「お金には生きたお金と、死んだお金がある」と言った台詞をよく覚えている。「生きたお金」という言葉はその時、とてもかっこよい言葉に聞こえたのだ。今でもある、そのお金をドブに捨てたような時と、そのお金が生きて良かったと感じる時。できることであれば、生きたお金をこれからも使って生きたいし、生きたお金で生きていきたいと願う。

 ヨーロッパでは、「兵器産業には投資しない」あるいは「環境・社会に貢献する企業・事業のみに融資する」という経営方針をもった「社会的銀行」ソーシャルバンクが多数設立されているという。残念ながら、日本にはないようだ。NPOのバンクはあるようだが、日本ではつまり、社会的ではなく、資本的な銀行でしかないということだろう。私たちの預金が融資される先が兵器産業の企業に向かい、殺戮に私たちもまるで一部加担しているかのような社会悪だとこの本では書かれているが、私たちがそんなつもりでお金を預けているわけではないのに。残念だ。

 企業の社会的責任【CSR】という言葉が出てきているが、私たちのお金に対しても社会的説明責任というものが果たされていかなければならないし、私たち市民からも社会的質問責任というものがあると考えてもいいだろう。社会的質問責任と言う言葉は私が勝手に考えた私が作った単語だが、質問のない社会も問題であるし、質問に対して答えがない社会、また答えがどこかに偏ってしまっている社会も問題だろう。だからこそ、私たち生きる人々から質問、疑問が生じなければならない。私たちはただの労働者、労働力、消費者でおさまることではなく、質問者にならなければならないし、社会に対して全て回答できないにしても、そこに疑問に対して知恵を出していくべきだ。私たちも社会を傍観することだけでは、社会に不満と不安を覚えながら何もしないのと一緒だ。

 

 誰の為の援助か?

アジア通貨危機の混乱を収拾するために、世界銀行やIMFなどの国際機関が資金援助に乗り出したが、同時に東アジアの国々の経済政策に関する様々な「構造改革」を要求した。それは、海外の投資家がアジアの市場を自由に利用するための市場原理の導入、「グローバル化の要求」だった。アジア各国への資金援助の見返り条件として、IMFは貿易の自由化を要求し、関税の引き下げを導入させた。貿易の自由化によって、東アジアの国々に米国などから安い工業製品や食料品が押し寄せ、国内の産業がこの価格に勝てなかったため、製造業は大きな打撃を受け、経済はさらに悪化してしまう悪循環を生んだ。誰のための援助か?誰の為の自由か?その言葉の主語をきちんと見分けなければならない。新自由主義の自由の主語は人ではなく、カネだろう、そしてそのカネは誰のカネだったか?を質問するべきだ。そのお金で自由になったのは誰だ?そして、不自由な経済を手にしているのは大多数の人ではないか?自由という言葉にもてはやされた罠がある。

 お金のグローバル化でなく、身近な暮らしに反映される「お金のローカル化」の必要性

私がよく買い物をする、イオンショッピングセンターがある。あの巨大なショッピングモールは、中にテナントショップが多数入り、飲食店もたくさんあり、子供の遊び場、映画館、一日を過ごすことの出来る消費空間がある。私は個人的にはよく行っているし、大好きだ。その存在が悪ではないが、その実態を確認する必要はあるだろう。その地域で生まれる消費で、利益が計上されても、その地域で納税されることはないだろう。もちろんテナントによっては、地域の法人もあるだろうが、その大規模な消費が行われる現場がありながら、そのお金は本社のあるところで会計処理がされていくのだ。このシステムが絶対悪だとは言わないが、その中にある不均衡についての視覚は私たちも持っていなければならない。また、その地元地域で生産活動をしている商店やコミュニティでも、生き残っていかなければ街の光景はだんだんとチェーン店しか残らなくなってしまうだろう。私たちが昔歩いて楽しんだ商店街、その地元の人が経営するチェーン店でない、マニュアルでない応対と人と人がつながる会話で商品を買ってお金を払う光景が全て資本経済の市場の原理でマニュアル化されたチェーンフランチャイズに変わってしまったら、なんだかさびしいものである。ライフスタジオも、システムの導入でマニュアル化していくことももちろんあるだろう。しかし、もしマニュアル化だけのどこでも同じサービスのお店になってしまえば、それはスターバックスやマクドナルドの仲間入りをするだろう。それらが決して悪ではない。私もよく利用するお店たちだし、大好きだ。だが、私が考えているライフスタジオはそういったものとは違い、マニュアルを超えた声が聞けるプロの現場であってほしいと思う。それをつくるのは私たちだ。

 

良いマイクロクレジットの3つの条件

 以前読んだ本で、「世界の貧困をなくす」というタイトルの本で、小額の信用貸付を行うグラミン銀行の事を知った。今回、本を通じてその融資のスタイルもそれを守る条件がなければ、悪いマイクロクレジットになってしまう可能性があるということも見えた。もちろん、すべてのものが万能ではない。それを良くするのも、悪くするのも、人なのだ。

 

1マイクロクレジットをおこなう目的を村のみんながしっかりと理解し、その目的に沿って運営していくリーダーが必要

2マイクロクレジットは自分たちのものであるというオーナーシップをもつことが重要。銀行やNGOはお金を貸そうとするが、まずは村人自身のお金を共同の財布に貯蓄することから始めること

3「共通のお金」を、しっかりとしたルールに基づいて運用すること。ルールを守らせるリーダーの存在が必要。

 

この3点は、私たちの現実の現場でも同じことが言える。自立することも重要だが、その中に自律がなければならない。その自立と自律を常に定義しなければならない。

 

 私たちが時間を過ごし、労働力を提供し、売り上げから発生する設定された給料から得るお金がある。お金で世界を変える30の方法とあるが、本来、世界を変えることのできる可能性のあるお金。しかし、お金に囚われの身となっている私たちがいるし、また時間に囚われの身となっているわたしたちもいる。お金も貧困状態、時間も貧困状態、そんな状態で政治に参加する時間がいつあるのか?そして、お金がどこにあるのか?私たちのお金と時間はどこにいってしまったのだろうか?この社会が常識で、それ以上を望むわたしは非常識なのだろうか?現実的で根本的な質問がある。今ある現状からどのようなことが実現可能だろうか?質問は続く

 

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