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知識人と国家 静岡P89

投稿日:2012/5/19

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知識人と国家

 著者:Noam Chomsky

Center:蒔田高徳

図書館で借りたこの本は、とても古く、とても黄ばんでいた。もう本としては売っていないようだ。読んでみるが、なんだか難しくて気持ちよく眠くなる本だ。 

二つの主要テーマ

  • 知識人が国家権力とのかかわりにおいて持つにいたった役割
  • 第二は、これと関連するが、より特殊なもの、すなわち、帝国主義のイデオロギーを再建し、ベトナム後の時代における人々の受動性と従順さを回復しようとするなかでの知識人の貢献

 

一般には知識人は、「対抗文化」を形成、彼らはおそろしく自立的で、きわめて批判的で、自由な制度の存続にとっての脅威であるといいたてられている。

 

この文章を読んでいて思い出したのは、サルトルの知識人の擁護、そして思い出したのは今日アメリカで上場したfacebookだ。もともとは、学生同士がつながるコミュニティサイトとしての始まりが、今では人と人がつながり、そのつながりは地域、国、社会を超えてメッセージを発信することを可能にしている。SNSをソーシャルネットワークシステムと呼んだのは正しいと思う。知識人の「対抗文化」を形成するという視点は、現状の社会を形成している中で変化を望まない人にとってはテロと同じだ。

本の中で「国家教」という皮肉な単語が出てくる。メディアが、知識人一般と同じく、国家今日の基本的教義に対して卑屈であるという。注目すべきは、合衆国ではこれらすべてのことがまったく気づかれず、明確な指摘がされたときでも、無理解と不信に出会うこと。「自由のもとでの洗脳」というアメリカの体系の完成の明らかな証拠を見るのだそうだ。

本の中ではベトナム戦争の人権キャンペーンがあげられている。

 

インテリゲンチャ〈知識階級〉

1テクノクラート的で政治思考の知識人

2価値志向の知識人

「かれらは指導者を傷つけ、権威に対して挑戦し、既存の制度の仮面をはぎ、それを火正当化することに献身する」―そして「若者の教科」に責任のある制度を非正当化するところまでいきつく―

一方、大衆の心に不満を起こさせ、混乱の種をまくことによって、民主主義に重大な危険をひきおこす邪悪な集団だとある。この価値志向の知識人の「価値」に注目すると、国家とその教義への屈服を「価値」とは見ない。この「価値志向知識人」はただの反発者ではない。何を価値と定義しているかは、興味深いところだ。

ライフスタジオの中で「価値」という言葉を置いたら、それは自ら変化、発展していく人の事だろうか。

 チョムスキーは知識人の自立、知性の独立を主張している。それはある意味ではあたりめまえのことだと言える。侵略戦争に反対し、自由、民主主義、人間の尊厳に価値を置くといった思想と行動は、単純な真理、普通の両親と理性にもとづくものだ。

しかし、社会はそうではない。アメリカがベトナム戦争を当たり前であったかのように、正当化し、合理化しているようなことに対して、チョムスキーの言葉で言えば、「合意の技術」と否定している。私達は潜在的知識人だとしたら、それに対して必死の呼びかけを行なっているのが、チョムスキーだろう。耳をすまし、目を開き、心に問いかけることで違った視覚が見えてくる。知識人は様々な知識人に分けることができるが、その役割は世の中の偽装をすることではない。その貢献は、世の中を荒らすことではない。人々の純粋な疑問、質問を誰よりも率先し、先に投げることではないか。結果的には世の中の渦を作ることになったとしても。

 

エドワード・バーネイズの言葉

「合意の技術」という文句は、人民に理念と計画を支持させるという課題をおこなう実践であり、科学は原理の応用をたんに意味するものにほかならない。・・・合意の技術は、民主主義的過程、説得と示唆の自由のまさに本質である。指導者はしばしば、人民が一般的理解に達するまでの待てないのであり・・・民主主義的指導者は・・・社会的に建設的な目標や価値への合意を組織するために、自らの役割を演じなくてはならなない。

 

自らの役割を演じなければならない・・・その言葉が頭に残る。

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