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ツイッターノミクス 静岡P86

投稿日:2012/5/16

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ツイッターノミクス

著:タラ・ハント

Center:蒔田高徳 

「WHUFFIE」という単語をご存知だろうか。私はこの本を読んで初めて知った単語だ。それは、ウェブの世界ではお金よりはるかに価値がある「通貨」であると著者は言っている。それは与えることによって増えていき、貢献することによってたまっていく。ネット社会ではこのような「貢献と評判の交換」が連鎖的に行われており、その評判はネットに参加する人(あるいは企業や組織)の属性として増減するとし、そのような“流通する評判”を米国人作家のコリィ・ドクトロウ(Cory Doctorow)のSF小説『Down and Out in the Magic Kingdom』に登場する価値単位に名前を借りて「ウッフィー」と呼んだ。

 ライフスタジオもホームページを持っている。また、スタッフブログ、各個人のfacebook、店舗ごとにアメーバブログなどのアカウントを持っており、そこでウッフィーを高める機会を持っている。オンラインコミュニティという公共性を持った場所で写真分析の文章を書いたり、何かの情報発信をすることで、ライフスタジオもウッフィーを高めていけるが、ウッフィーは著者も言うようにその公共性の中で増減するとある。ウェブの力が大きいだけに、その点に関しては良いことだけが存在するわけではないということに注意しなければならない。

 この本では、様々な企業や個人の事例をあげて、ウッフィーリッチになるためには?が書かれている。著者の著者なりの原則がある。

1.      大声でわめくのはやめ、まずは聞くことから始める。

2.      コミュニティの一員になり、顧客と信頼関係を築く

3.      わくわくするような体験を創造し、注目を集める

4.      無秩序もよしとし、計画や管理にこだわらない。

5.      高い目標を見つける。

 

バラク・オバマの選挙活動の中には「変革」というオバマのメッセージがソーシャルメディアに完璧にマッチして配信されていった。そして、ソーシャルメディアを使いこなせる支持者の数が圧倒的に今多い時代なのだ。誰もが情報をシェアでき、いいね!が出来、簡単に伝達が可能な時代だ。個人的なスナップショットや選挙運動の様子を記録した写真はFlickerへ。イベントの呼びかけはFacebookのグループへ。ちょとしたエピソードや議論したい政治課題はTwitterへで。オバマ演説は定期的にyoutubeへ。さらに集会や演説をUstreamでライブ中継。誰でも一日24時間年中無休で「オバマテレビ」を見ようと思えば見れるのだ。それほど情報の戦略においては使えるツールを全て使っていた。

日本の政治家の選挙活動、情報配信のアナログっぷりを見れば日本の政治は政治ごっこに見えてしまうが、この日本の政治活動の中にも積極的に公共への情報配信の強みを生かし政策をオープンに、政治課題を市民と堂々と渡り合える人物の印象があるとしたら、橋本市長だろうか。今の日本にも変革が必要だ。ウッフィーを増やすということを意識するかしないかは別としてソーシャルメディアはテレビだけでなく、その使い方をもっと日本全体が上手に活用してほしいと思う。

私もこの本を読んでみて思うのは、それならば私も参加してみようと思うのである。

 この前、社長と二人で買い物にいった時に、韓国ではpodcastで今の政治を掘り下げて説明し、テレビなどのメディアで語られないような情報を配信しているのが流行しているという。メディアへの規制や、介入が政治的な力で行われ、真実が歪曲されているという状況の中、それらの情報が一つの社会正義、またはコメディかのように現状を語る様子がとてつもなく社会現象になっているようだ。私はその情報配信を直接聞いたことはないが、社長の話を聞いているだけでも充分におもしろい活動だと感じた。それは、ツールを上手に活用した情報の戦略であり、そこで得る情報と現実の情報の不一致は、真の情報とは何かを再度考えさせてくれるきっかけにもなる。公共性という言葉を持って次のライフスタジオの討論が行われる。国が公共性を無視して、誰かの私益の為かのように、国を動かしていれば、今公共性に情報を公開できるツールはそろっている。利害関係はいつでも発生するが、その公共性を無視しての活動では、人々の社会的承認を得られない。今まで市民が参加することが出来なかったものが、より参加しやすくなったと思うと、webという公共性は私たちを良くする上で、もっと徹底的に活用されるべきだ。そして、ウッフィーという貢献と与えることによって増えていく通貨という概念のように、善なる連鎖が生まれるようなツールとなれることが本来のwebの機能であると思う。

 

市場は対話である

新自由主義は常に市場を意識し、市場を活性化させることには注力を注いだ。しかし、大事な部分、「人間性」が欠如した。新自由主義は人間性でなく、生産性を選んだと見る。「市場は対話である」という言葉を見たときに、人を無視することではないというメッセージを感じた。これからのマーケティングは対話なのだ。今まで大声でわめいていたマス・マーケティング型の広告。印刷広告、交通広告、屋外広告、オンラインのバナー広告、メールを使った広告、検索エンジン連動型広告、ダイレクトメール、セールス電話・・・

このタイプの広告は双方向性に乏しく、顧客と対話をしたり、顧客からのフィードバックを受け取りにくい。また、広告効果の測定も困難だ。インターネットが爆発的に普及する前は、企業が身長かつ巧妙に製作しマスメディアを通じて発信する広告が、書いての重要な判断材料だった。売り手の側から言えば、ブランドを構築し、企業イメージを演出することが、売り上げを伸ばす決め手だった。だが、インターネットがすべてを変えた。

 好むと好まざるとにかかわらず、オンライン・コミュニティは対話であふれている。インターネットは、小さなささやきを何千倍、何万倍にも増幅する強力なクチコミ製造メディアとみなすことができる。かつて企業が「大声でわめく」為に持っていたメガホンは、いまや顧客の側にある。

 そこで思ったのは、ライフスタジオは情報配信をしているが、顧客との対話という面ではまだまだ改善の余地があると感じた。積極的な情報発信はしているが、もし、市場は対話であるという言葉を念頭に置くと、一方的な語りかけでなく、対話が必要となってくる。それは日々の私たちの働く人間同士の関係性においても同じことだろう。

 大切なのはターゲット顧客を設定して売り物の対象にするのではなく、本物の顧客とのつながりを持つことだ。ターゲット顧客はウッフィーを増やしてくれないが、生きて歩いているお客様と信頼関係を築くことができれば、ウッフィーは増える。ターゲット顧客にはクチコミで広めるなどという芸当はできないが、本物の顧客ならできる。分析で得られた顧客像には人間味がなく、対話も生まれない。コミュニティを代表するような人、コミュニティの個性を表現するような人をみつけて信頼関係を築くことができれば、対話が生まれ、価値のあるフィードバックが得られる。またそのような人を深く理解することは、コミュニティ全体を理解することにつながる。

ライフスタジオに話を当てはめてみると、何かターゲット像を設定してマーケティングや分析をしての今があるのではなく、〈もちろん頑張ったのだが〉目の前にいる実在するお客様に真剣に取り組んでの今があるという大切な見方をすることができた。

この本で言うウッフィーを得るということは、ただツールを使いこなすのではなく、人に貢献を生む仕組みと人が参加することでの相互作用がwinwinになりより良い社会を形成することだ。Web2.0というツールが持つ公共性の性質を昇華させ高めることがこれからも私たちには可能なはずだ。だからこそ対話が必要だ。

 

 

 

 

 

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