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国家は暴力だ 静岡P77

投稿日:2012/4/30

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国家は暴力だ

著:トルストイ

Center:蒔田高徳

 強烈なタイトルだ。しかし、そのタイトルに著者のメッセージが集約されている。この本は韓国の本で読んだ。日本にはなぜだろうか?この本のタイトルで探したところ、本はなかった。Wikipediaで見てもなかった。どこへ行ってしまったんだろうか?それとも、トルストイの言葉を集めて編集された本なのだろうか?韓国語で本を読むのに意外と時間がかかった。普段漢字で認識している単語たちがとても懐かしくなった。

 トルストイの主張が正しいかどうかは別として「無政府主義、アナーキズム」という言葉が印象に残るだろう。アナーキズムの特徴としてテロと暴力があるとしたら、トルストイはそうではない。彼は一貫して暴力を否定している。

国家を否定したたくさんの理由の中で最も重要なことは、国家の暴力だ。

 

国家は暴力的な存在であり、その一方で暴力の奴隷となってしまっている国民がいるということだ。

しかし、その暴力に暴力で対抗するのでは、もう一方の暴力の存在を認めてしまうことだ。

トルストイの主張は理想論のように聞こえるが、

私たちは既に考えることをやめてしまって今の社会を認めてしまっているのだ。

社会正義という言葉を会社でも探すようになった。その社会正義とは絶えず問い続けることだと信じる。

私たちは思考停止に陥ると暴力に向かってしまう。

戦争とは思考を停止させ、お互いがぶつかり合うことだろう。お前と私の意見は合わない、だから暴力で勝った方の言うことを聞けといった具合だ。国家を守るためだとか、様々な理由で暴力は強要される。そして、愛国心という言葉で煽る、トルストイはそれを洗脳だと言う。軍隊の所有、権力の所有、それは人々を洗脳し、奴隷化させる道具でしかないと言う。そのような指摘をトルストイの論から見る時に、新しい視覚と疑問が生じる。

私たちが持っている軍隊とは何だろうか?戦争とは?愛国心という言葉さえ・・・

 

トルストイの言葉全てが、その通りだというのではなく、ではなぜ?トルストイが実現したかった社会はなぜできないのか?を問い続けることが大事だと思う。

今の日本は「新自由主義」という私には全く見えなかった思想の基に、二極化が進んでいる。その中心にあるのは人ではなく、お金だ。そして、その流れに人々は知らず知らず、二極化の被害を受けている。言葉の聞こえはいい、新自由主義だが、果たして本当の自由とは何かなのである。国家が新自由主義を採用している。国民も採用しているのかもしれない。しかし、私たちも思考停止していれば、それは暴力的状態とも言える。

だから、絶えず思考しなければならない。トルストイが国家は暴力だと言ったように、その国家の中で、私たちは奴隷になるのではなく一人一人が主人にならなければ、私たちは国家暴力の加担者に知らず知らず陥ってしまっているのかもしれない。

今はこれが解答だということではなく、まず自分の視覚を広げなければならない。

「この世界の内に望む変化に、あなた自身が成ってみせなさい。」

という名言を遺したマハトマ・ガンジーの言葉を思い出す。

トルストイが現状の国家、世界を否定したが、それでも彼の願った世界の変化を望んだように、私は世界の望む変化に私も成りたいと思うのだ。

その為にも、今はこれが解答だということではなく、まず自分の視覚、視野を広げなければならない。

偉大な先人たちから学ぶ、本の旅は続く。

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