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1分で大切なことを伝える技術 静岡P73

投稿日:2012/3/30

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1分で大切なことを伝える技術 静岡P73

著者:斎藤 孝

Center:蒔田高徳

 この著者の本を読むのは2冊目だ。前回の本も本当に良かった。テレビでもこの人がよく出ているが、この人の意見はとても整理されていてその中にもしっかり強調したいポイントとが伝わってくる。本当に1分以内でいつも的確な意見を出している映像を見る。私はどちらかと言うと、考えが整理されておらず、それを補おうとしゃべり過ぎてしまう。結果、会議や人に意見する時に時間が長くなってしまうし、相手にもよくない。この本のタイトルは私が望む能力そのものだ。

 言葉はチャンスだ。言葉の発し方次第で、人の心を掴んだり、自分の力を認めてもらったり、相手の気持ちがなごやかになったり、といった変化を起こせる。反対に言葉の使い方を間違ったり、口調がぞんざいになったりすると、すべてを台無しにしてしまうこともある。現代は膨大な量のコミュニケーションが渦巻いている。私たちは、人類が体験したことのない大量の言葉の渦を、泳いでいる。情報が次次に現れては消える状況で、私たちは「切り捨てる」ことを日々習慣化している。テレビが面白いかつまらないかを判断し、「切り捨てる」のに1分もかからない。人を評価し、切り捨てるのも早い。「バカか、利口か」「使えるか、使えないか」「魅力的か、そうでないか」「誠実か、いい加減か」即座に判断される。与えられている時間は短い。1分なら人は待ってくれる。ならば、大切なことを常に一分でまとめる練習をしてみよう。メールでも1分で読める量に限定してみる。言葉の量と効果は必ずしも比例しない。関係づくりの決め手となる言葉は、印象的な一言であることが多い。この本は、その為の訓練の本である。簡潔かつ印象的に話すことは、才能の問題ではなく、練習するかどうかに、すべてかかっている。そして私はその為の現場がたくさんある。日々練習だ、そのスキルを持って。

 1分を侮るな〉

著者は常にストップウォッチを携帯している。大学の授業でも、社会人向けのセミナーでも、これを押す。なぜなら1分の重みを痛感しているからだ。1分は一般的には短い時間と認識されているかもしれない。しかし、著者に言わせればきわめて長い時間だそうだ。1分間という器があれば、さまざまな話を盛り込むことができる。多くの人は、せっかくのその器をスカスカの状態にしているという。私のことだ・・。

 重要なのが、1分間の密度を徹底的に上げていくトレーニングだ。それによって、「高密度」という感覚を体で覚えていく。その上で、それを2分ないし、3分に伸ばしていけば、その間の情報量は膨大になるだろう。もちろん、人の話で重要なのは情報だけではない。雰囲気を整えたり、膨らみを持たせて興味を促したりといった工夫も必要だ。単純に密度さえ濃ければいいというけではないが、コミュニケーションのツールとして、少なくとも密度感覚は現代の私たちに必要不可欠なだ。今年から、毎日1時間会議の時間がある。言葉は本当の意味でチャンスであるはずが、その言葉がただ飛んでしっていては、時間を無駄にしてしまうのと同じだ。また核心にいつも触れていかなければならない。その為にも必ずその技術習得は必要だ。それは撮影の時も同じことが言えるだろう。コミュニケーションの基礎なのだ。

 

〈時間は共有資源〉

そもそも時間というものは、誰にとっても取り返しのつかない資源だ。数人で場を共有するということは、貴重な資源である時間を互いに供出し、シェアし合うことである。だとすると時間を守らないのは、その共有資源を一人で持ち逃げする行為と同じだ。これがお金であれば、誰もが文句をいうところだ。

会議で重要なのは、クリアな問題提起力

 問題に感じることを具体的に明示できず、抽象的に問題を語るだけでは会議は進行できない。明確な問題提起力があれば会議はよりスムーズに進む。話し合うテーマもなにの決まった時間だから集まった、という類の会議は危険だ。会議とは、誰かが1分程度で問題提起し、それに対して参加者がコメントを重ねて盛り上げていくという形が最も望ましいと著者は言う。同意する。「なんとなくやりたいことはあるんですが、それがなんなのかよく見えません。それを探したくて話している・・・」と提起されても、他の参加者は困るだろう。時間の無駄の可能性は高い。

 まず「私はこういうことをやりたい」というビジョンを提示し、「そのために、こんな材料が集まっている」として状況を説明したり、2~3つのキワードを挙げ、「社会にこういう需要がある。一方で自分の部署の実力もわかっている。この両者を結びつける方法はないだろうか」といったようなクリアな提起をすれば、個人的な意見やアイデアは出やすくなる。実際のビジネスの現場でむしろ重要なのは、誰かが走り込みたくなるようなスペースをあえて空けること。つまり大切なことを伝えつつ、しかも相手にその気にさせることだ。こちらのほうが、さらに高度な技術を要する。これは写真の撮影に関しても同じようなイメージが湧く。すべてこちらの支持通りではなく、その人本人が作るスペースを察知し、そこに誘い込む条件を作るのだ。それが習慣的に出来ない人にはそれは高等技術だ。

 

1分間トレーニングでコミュニケーション力を鍛える。

 1分間で準備なしに突然話すのは難しい。まずは3~5分考える時間にペンを取り、話しておきたいキーワードを極力多く、紙に書いてラインナップする。次にその中で最重要なものを選び、「これだけは絶対に話す」というフレーズをつくって赤ボールペンで囲む。そのうえで、最後に言い残す「決めフレーズ」をつくる。これが骨格になる。おもしろいコメディアンや上手なニュースのコメンテーターは最後の一言がとても短い間で考えたとはおもえないくらい、よくまとまっていて印象的で上手だ。日々この状態で頭が回転しているのだろう。いずれにしてもポイントは、こうして紙に書いて準備をするということ。頭の中で組み立てるだけでは、失敗する。書く作業は大事だ。

ストップウォッチを使うだけで、仕事は早くなる

 目の前で時間の経過がわかると、自然と使い方の密度が濃くなる。問題を解くスピードも上がる。時間を測るからこそモチベーションが上がり、時間を短縮する快感を核とした学習回路が仕上がる。人に「早くやりなさい」と最速されても、モチベーションは上がるものではない。しかし、時間が縮まっていく感覚は、人間にとって心地よいものだ。だから、時間が見えるようになると、より早く仕上げたいという気持ちが働く。こういう時間意識を明確に持つことは、仕事を効率的に行うための最大の武器だ。私自身、時間に追われる人間から、時間を追っていると感じられるようになった時、快感が走った。ストップウォッチを使うことが習慣になってくると、使わない時でも時間意識が鋭くなってくる。「この時間は無駄だ」「時間がかかりすぎている」「しゃべりすぎだ」ということがわかってくる。「無駄・無理、ムラ」をなくすことができる取り組みは時間の改善を計る意味で

「トヨタ方式」と同じである。

 

自分の話を心の中のチェックシートでチェックする

☆技術に関するチェック

l  具体例はあったか

l  わかりやすく、相手の経験に沿うような話ができたか

l  話は簡潔だったか

l  キーコンセプトは入れたか

l  デメリットも含めたか

l  1分以内に終わらせたか

 

☆効果に関するもの

l  相手の心をを動かせたか

l  相手の方から提言や質問はあったか

l  「ほう」「なるほど」といった相槌を引き出せたか

l  相手をイライラさせなかったか

l  次につながったか

 

このようなチェック項目は、何も会議の時だけでなく、普段のコミュニケーションでもそうだ。モニターの時はどうだろう。商品に関しての話、写真に関しての話は、深く入ることもできるが、時間は限られている。的確な短い表現で相手とコミュニケーションが取れればすばらしい。

 

構造化

1分でまとまった話ができるということは、構造化ができているということだ。私自身、うまく話せた時は、立体的に頭の中に絵が描けたことがある。もっと鍛錬して話をいつも構造化できるようにしたい。

 

川のフォーマット

この方法は、本当に読んでいてすばらしいと思った。1分の話に踏み石を置いていくイメージだ。話と言う川が流れている。1つ2つ3つと「踏み石」を置けば向こう岸に渡れるというイメージだ。ここで言う「川」とは話してと聞き手の間に横たわる知識の断絶だと考える。完全に地上でつながっているのではなく、つまりわかりきった話をされてもおもしろくない。簡単には渡れない川を、踏み石を使って渡り、今まで知り得なかったことを知りたいと思うのが人間なのだ。踏み石を適切に置かなければ、聞き手は途中で川に溺れてしまう。さらにひどいケースはそこに川があることすら示せないこと。つまり、何が話のテーマなのかも提示できないケースだ。誰でも一度は経験したことがあるはずだ。私も思い出すととても恥ずかしい。このイメージにもっと前から出会っていれば・・。

 

3つの置き石を川に置くイメージ

石は3つ以上置く場合もあるが、

  • 現状を語り
  • 「しかし」という形で、現状を問い直したり、見直す支店を具体的に提示し
  • だからこうなんだ、という結論に達する

これは人の話を聞くときにもこのフォーマットは有効だ。このフォーマットに合わせて聞くことで、「今、2個目の踏み石について話しているところだな」「これで向こう岸に渡ろうとしているな」ということが感覚的にわかるようにある。話のポイントがわかりやすくなる。

 

本の中で、他にもたくさんのスキル、注意点があったが、他は自分が既に実践していて、習慣的になっていることたちだった。私はこの1分間ので大切なことを伝える技術を日々、意識、鍛錬し、より良い現場をつくることを夢見ている。そして、読書感想文も同じだが、

短い1分で分かるようにアウトプットできる自身のトレーニングは私の周りに素材がいっぱいだ。この本をストップウォッチを使いながら、集中し30分以内に文章作成ができたことも、本の実践の力だと評価したい。

これからも時代が進化し、ビジュアル化するソフトが進んでも問題点や進むべきステップはその場ではすぐにビジュアル化できない。その点、言葉には曖昧さを避ける働きがある。問題点を論理的にクリアするためには、言葉は最高の道具だ。今後も、どんなに発展しても言葉の価値が失われることはない。

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