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吉越式クラウド仕事術   静岡プロジェクト17

投稿日:2011/11/28

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吉越式クラウド仕事術

著:吉越浩一郎

Center:蒔田高徳

 クラウドと言う言葉をよく聞くようになった。今使用している最近変えたばかりのiphone4Sでもクラウドはシステムとして利用している。電話の連絡帳や写真を撮ったものが、自然とクラウド上にバックアップされている。IT技術やサービスの革新は日進月歩でそれを上手に利用すれば、生活はとても便利になり、能率もあがることがある。この本を買う前に、この白髪の元気のよさそうなおじいさん?はクラウドをどのように上手に使っているのかな?とカバーの写真から興味を惹いて買った。本を読むと、この本に線を引くことが無かった。それくらい、分かりやすかったのもあれば、その程度は自分でもできる。知っているといったことが大半だった。だが、知識として知っているのと、実際にそれを活用し、自分のシステムとしているのとでは大違いだ。

 著者の提案する、クラウド活用方は一つの整理整頓の技術でもある。情報をいかに整理整頓し、とにかくデッドライン(締切日)を設定し、それに合わせて行動する。デッドラインを設定して仕事をするというのも、よく聞くような話ではあるが、実際に出来ていない。著者の仕事術は、ドイツの職場で働いた時に、締切日で仕事を進行していく習慣を身につけそれを現在まで自分なりにアレンジし、日々改善改良していったものだ。

 本を読み進めると、世界的に有名な下着メーカートリンプの社長を務めるなど立派な経歴が並ぶ。以下紹介しよう。

吉越浩一郎(よしこしこういちろう) : 著者紹介 1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルブルク大学留学後、72年に上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。その後、メリタジャパン設立に参加。プロダクトマネージャーとして活躍した後、83年にトリンプ・インターナショナル(香港)に入社。 87年にトリンプ・インターナショナル・ジャパン代表取締役副社長、92年に代表取締役社長に就任し、19年連続の増収増益を達成。 その原動力になったのは外資系企業の職場で学んだ考え方で、毎朝8時半からの「早朝会議」「残業禁止」「がんばるタイム」の導入、「即断即決」などのユニークな仕事術にある。大学卒業後、毎年、夏は三週間、冬は一週間の休みを取得。できる人ほど休みが長いことを実践してきた。 2004年には日本経済新聞社『平成の名経営者』100人の1人に選出される。

 よく見ると、この人は雑誌などのインタビューによく出ている人だということに気づく。仕事に徹底的なデッドラインを決めて仕事をするのは、私の現場にも非常によく応用できる。今現在は、たくさんデッドラインが曖昧なことがほとんどだ。ものごとの予定は「いつまでに」が明確でなければ、締切日近くに夏休みの宿題を終わらせるかのように、必死に取り組む。それでは、仕事の質も良くないし、習慣としても良くない。著者が言うには日本の現場、取引先、会社、とても曖昧な納期、返事が多いと言う。それではスピーディーに仕事をこなしていくことは出来ない。著者が社長として現場に入った頃の話を見るといかにデッドラインで仕事がされていたかが分かる。しかし、社員はその中で、必ずデッドラインを守る習慣づけがなされ、一切残業なし、仕事の能率は上がり、成長し、結果を出している。最初は圧迫感があったと思うが、自ら時間内に仕事を必ず終わらせる習慣をつくることができるようになった会社は、数字として見えるのは19年連続の増収増益を達成。その中の、原動力となった会社の見えない力が、本を通じながら見えてきた。

 私がデッドラインの仕事術ももちろん参考になり実践しようと思ったのだが、それ以上に注目したのは、会議の仕方だ。会議で報告と議論をしてはならない というタイトルの章があるが、私たちの現場の中の「デザイン室会議」や「店長会議」様々な現場で、たまにこの会議は・・・と思ってしまうことがある。著者の会議の定義を私もそのように思う。会議というのは「報告会」でも「議論」の場でもない。仕事の上でもっとも大切な「判断」の場であり、「判断を速くする」ことがビジネスの根幹である。会社の仕事とは、判断の積み重ねであるべきだと著者は言う。

 この言葉はこの本の中で私の中の大ヒットである。関係者が一同に顔をそろえて集まりながら、今まで何の判断も出せずに議論だけで先送り、このような事が多くなかっただろうか。店長会議で何の決定が成されただろうか?何の判断も、結果も動き出したばかりとは言え、その場が今後より大きな決定の場となるべく、皆の共通認識をその場は会議の為の議論ではなく、「判断の場」としていけるように、その質を大きく変えていかなければならない。著者がメリタという会社の香港法人でマーケティング本部長時代から始めた「早朝会議」は、1時間で30以上の議題をとりあげたというから本当に驚きだ。これはトリンプの社長時代も続けられた。著者が議長をつとめ、役員、幹部は全員、バックオフィスは課長以上、営業は部長以上全員出席で、若い社員も希望があれば出席できるようにした。

1つあたりの時間は2分以内。直営店のオープンも、コーヒーメーカーの修理も、何もかもこの早朝会議で決めたという。直営店のオープンのような大きな案件でも、一瞬で決めてしまうので会議を見た人は驚いていたそうだが、いや、私も驚きなのだがそれが誰かの強いパワープレイで決められるのではなく、毎日の小さな「締め切り」を積み上げた上でのことだから、最終的な判断は一瞬ですむ。しかも、そこまでの経緯を全員が共有しているから、問題も起きないという。それだけ全員に質の高い準備が成され、会議は常に判断の場となっていたとのことだ。

 なんと理想的なのだろう。理想でなくそれを現実のものとしていたのだから、それは私たちの現場でも可能なはずだ。私たちも仕事の質を向上させ、それぞれの認識を変えていく中で、理想的な現場を実現可能だと思う。

 やはり本は最後まで読むものだ。本の最後のほうに私は新しい衝撃があった。著者の人生の哲学は、仕事をする為ではなく、人生をより良くする為。また飽くなき好奇心、その姿勢は年齢ではなく心の若さと、健全性、秩序、良い習慣、考え方の革新、変化の連続にある。20代から30代へと向かう私の中に、新しい知恵を得たようだ。

 

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