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こころのしあわせ 静岡プロジェクト15

投稿日:2011/11/12

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こころのしあわせ

写真:吉野雄輔 文:秋月菜央

Center:蒔田高徳

 この本は詩集だ。それに合わせて写真家の撮った美しい写真が入っている。この本を家の本棚で見た時に、痛い記憶がとにかく思い出されて、この本を本棚から手にするのを躊躇した。良く見ると、何か紙が挟まっていた。気になって開いてみたら、私が妻にあてた手紙だった。手紙は妻の誕生日に家に遅く帰り、ケーキやプレゼントの用意も無く、とにかく非常に可愛そうな思いをさせたのを覚えている。自分で最低最悪だ・・・と思いながら、何をしても駄目な気がして、手紙を書いたのだ。そして遅れたプレゼントには世界一の写真集という世界一と言われる景色の写真集のものと、この詩集を渡したのだった。

私も妻もその時はどこか谷にいるような状況だったと思う。互いに疲れていて、なんだかうまくいかなくて、けんかはしていないけれども、特に私は自分自身に余裕がなくて、たくさん妻を傷つけていたと思う。何を言っても言い訳になるのに、それでも何か話さなければいけない状況で、その時何かいい言葉はないかと探していたら、この詩集を手にした訳だ。

 

心を忘れるよりは

忙しく生きていると

大事なことをホロホロと忘れてしまう

忙しいという時は 心を亡くすという意味だから

忙しいのは ちょっとかっこいい

いかにも デキそうで 有能そうで

まるで 成功への階段のようで

けれど 忙しい人ほど

よく人を怒る 否定する

心を亡くすくらいなら

ちょっと不出来でもかまわない

そのほうがずっと 幸せに生きられる

まわりも 幸せにできる

 

 本を買う前にこのページの詩を読みながら、ため息をついて上を向いていた。自分にもし作曲の能力があるなら、メロディをつけて歌にしたら素敵だなと思った。南の島の夕焼けの美しい写真に、この詩の文字は右ページ寄りに小さく書いてあった。自分自身を反省する気持ちと、どうしようもない思いと、夕焼けの写真に頭の中は後悔の旅をしていた。

 他にもたくさんの詩と写真があって、読んでいるだけで癒される。妻に送ったメッセージは本に挟まったままだった。妻はこの詩集を読んだのだろうか・・・私の手紙は読んでいたが、まだこの詩集は読んでいないようだ。明日妻に聞いてみよう。

 

せっかくなので自分でも詩を一つ書いてみる。

「幸せの青い鳥」(自作)

朝起きたら疲れていて

何の為の眠りだろう

ネガティブな君がつぶやいて

今日もダメとまた繰り返してる

不幸な顔して下ばかり見て

背中の幸せに気づいてないだけ

 

今日明日ですべてが決まると

俺の人生勝手に決めるな

愚痴ったつもりが惚気じゃないのと

角度が違えばそうなのかもな

幸せの青い鳥よ 夢見せてもう一度

 

頭の中の思考は無茶苦茶で、ただ幸せの青い鳥に夢を見させてほしいと願うのは、どこかで前向きな気持ちがありながら、鳥に願うとはうまくいかずに弱気なんだなと思う。朝起きたら疲れていて、何の為に寝たのかわからない時がある。ネガティブな自分自身がいて、今日も駄目だと言っている時がある。不幸そうな疲れたような顔して、下ばかり見たりするのだが、意外と自分の背中に幸せと言う文字が貼られていてそれに気づかないで生きているものじゃないか。誰かに幸せなんてものは、自分が気づいていないだけで小さなことひとつひとつが幸せなんだと言われて気づいたりするものだ。愚痴ったつもりが惚気じゃないのかと言われた時に、角度が違えば幸せだと気づかされた事がある。

これは頭の中ではメロディはロックンロールだ。ロックの神が降りてきたらいいな。

 

「ごめんなさい」は はじまり (詩集の中から)

「ごめんなさい」

心では思っているのに

口に出せなかった 今日も また

非を認めたら 負け

自分から謝ったら そこで終わり

そんな気がして 怖くて

頭がどうしても下げられない

 

でも本当はわかってる

言葉にしなければ ずっとこのまま

気まずくて 寒くて

わだかまりとはこういうこと

 

そうちゃんとわかってる

気持ちを相手に伝えれば

そこからまた新しくはじまるっていうことを

 

ちょっと悩んで

けっこう凹んで

そして自分に気合を入れる

明日は勇気が出るように

 

安い歌のようだ。というと表現が悪いが、そんな状況の自分もいた。私こそそんな歌を安いと言うよりも、世界最高に安い男だったのだと思う。「ごめんなさい」「悪かった」「申し訳ありませんでした」いろんな言い方が考えられるけれど、言葉でなく気持ちを伝えることは、誠実でなければ意味がない。そして、あまり言葉にしない方がいい時もある。

特に私、黙って行動で反省を示そう・・・家の片付けとか、食器洗いとか。

 

崖っぷち 崖の下 (詩集の中から)

 

崖っぷちにいると ずっと思ってた

一歩間違えれば 崖の下

落ちたら終わり どうしよう

不安と恐怖で 足が震える

 

けれど ある日 冷静になったら

とっくに 落ちていたことに気がついた

見渡せば そこはすでに崖の下

 

なんだ 心配して損した気分

想像してたほど 悲惨じゃない

空だって見えるし 光も届く

終わってなんか 全然いない

怖いものだってなくなった

だって あとは登るだけ

崖っぷちにしがみついているよりも

さっさと落ちてしまうのも一つの道

早く落ちれば 早く登る

早くやり直しができる

 

ジェットコースターを例にすれば、まずは高く上がってから、下に下降する。下に下がるスピードが無ければ上に上がることも回転することも出来ない。何かが悪いときは本当にある。どうしようもないときが、そんな時はどん底に降りるスピードは速めて、逆に上がる力を高めるなんて考えたもある。私は今そんなに落ちているつもりはないのだが、必死にエネルギーを上に持っていこうとしている。2011年の目標に読書感想文を100冊UPするという目標を書いた。自分が書いた読書感想文の数を数えると今日の時点では29冊だった。残り71冊・・・。11月に36冊、12月に35冊・・・そう考えたら無理な気がしたが、1日7冊ずつやって11日間過ぎたら終わるよと考えたら、少し出来そうな気がするのは・・・気のせいか。本気になればできるのか。崖っぷちから這い上がる力を今出してやると思っている。年末と言う言葉がもう頭によぎるこの時期に・・・。

 

 

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