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越谷店
賢者の書
投稿日:2011/9/12
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賢者の書
著:喜田川 泰
Center:Takanori
この本との出会いは、「感動の条件」著:永松 茂久さんの本の中でこの本の紹介があった。それを見た妻が本屋で探して早速買ってきたのだった。良い本がまた良い本を教えてくれる。そんな感じだ。
ストーリーは、ファンタジーでありながらその中にとても大切な教訓が記されている。とても読み進めやすく、あっという間に読んでしまったが、何度でも読み直す価値のある教訓が記されている。
本の登場人物少年サイードが9人の賢者から旅の途中学んでいくこと。9人の賢者との出会いの中で私は3人目の賢者との出会いがとても印象的だった。
3人目の賢者として現れた賢者リスペクは少年に
「人間は一人一人がかけがえのない唯一無二の存在だ」と切り出し、少年に「自尊心」を教え始める。
私が今まで頭の中にあった自尊心という言葉の印象は、漢字を読んでの通り
「自身を尊く思う心」と解釈していたような感じだ。それは勘違いすると「独りよがり」「自惚れ」などと同一視してしまう。プライド、なんとなく傷ついてはいけないものというものでもある。
韓国にいると自尊心と言う言葉をやたらと良く聞く。日本ではプライドという言葉で聞く。なんとなく、耳にする使われる言葉から、この言葉の印象が自分の中にあった。ただ、賢者の教えたい自尊心とは大きな違いがあった。そこに純粋に感動した。少年に自尊心の重要性について語りながら賢者は言った。大切なのはここからだ。
賢者となるべき人間は等しくすべて持っているものがある。それは『他尊心』だ。
「他尊心」、そんな単語は聞いた事がなかった。認識がなかったのだろうか、その漢字3文字の言葉を見た瞬間に、
「バーン!!あぁ、この本にやられたぜ・・・」と私は思った。
賢者は、まぁ聞け私が勝手にそう名づけたという。かっこいいではないか。
賢くないものは、自分だけが・・・と勘違いして、自尊心ばかりを高めていく。そして孤立し、協力を得られず、人から煙たがられる。自分だけが唯一無二の存在だと鼻にかけている人間についていく人などいない。
だが、成功を手にする為にはこの上なく高い自尊心を持ち続けなければいけない。一見、矛盾しているようなこの二つについて考えるとき、「他尊心」というものが必ず必要になってくる。他尊心というのはそれほど難しいものではない。自分自身がこの世におけるかけがえのない存在であると同時に、この世の中にいるすべての人たち、一人一人がかけがえのない、すばらしい奇跡の存在であり、大いなる力から大いなる力を持つことを許された特別な存在であるということを忘れてはいけないということだ。お前の周りにいるすべての他人を、これ以上できないほど尊重し、尊敬する心、それが他尊心だ。それをどんどん高めるのだ。そして自尊心は、それと同じ高さまで高めることを許されているということを理解してほしい。言い換えれば自尊心を高めるということは、そういうことなのだ。自分を他人よりも価値のないものとして、卑下してはいけない。自分を他人よりも優れていると傲慢になってもいけない。自尊心と他尊心は常に同じ高さでなければならない。
宗教でもこのような話は、言葉が違った形で、何かの例え話などで出てくるような気がした。思い返せば今までも何度か聞いてきたような話であるようにも思えるのに・・・それが私の中にはまったく新しいものとして入ってきた言葉だった。
私の場合は、特に自らの自尊心を高めるようなことも、それほどしてきたつもりはなかった。なんとなく生きてきたのだ。だから熾烈さがない。逆に自分の事もないのだから、人のことはもっと特になかったと思う。自尊心と他尊心を共に高めていく。
これが、どちらか一つでなく、二つは一つだということが理解できた時、私の心は、本当にすっきりしていた。物語はまだ旅の途中で、3人目の賢者に出会ったところでしかないが、私にはまるでフィナーレのようだった。
9人の賢者すべてのストーリーが大切な出会いである。私はこの3人目の賢者の教えの部分にフォーカスして、読書感想文を書いたが、是非自身の成長と成功を目指すたくさんの人がこの本と出会えたならと思う本だ。
私達の人生も、旅をしながら賢者に出会うストーリーなのかもしれない。今まで私が出会って来た賢者はどんな人がいただろう???と思いながら、出会って来た人の顔を思い浮かべて見た。その中に、照れ笑いをしている李社長もいました。
この本を片手にまた前向きに人生の旅に出よう。そう思えた素敵な本でした。
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