PhotogenicKoshigaya

寄り添うこと

2019/6/30

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1歳の記念にお越しになるご家族が圧倒的に多いのは、写真館である性質なのかもしれません。

 

1歳のお誕生日は、お子様にとって初めての誕生日であり、親御さんにとってはパパ、ママになって一年、

人生においては短い一年でも、初めての連続に、一喜一憂し

様々な感情を経験した濃い時間に違いありません。

過ぎてみれば早くとも、その時は

とてつもなく長く感じたことは

一度や二度ではないはずです。

 

結婚すらしていないので、想像するしかできませんが、あるママとの会話の中で

子育ての大変さを垣間見することができました。

 

そのママさんは、私の目から見ると大きい1歳になるお子様がいました。

体重を聞くと9.5キロもあると言うので、誰の目から見ても、十分に育っていると言えます。

しかし、ママは「うちの子、細くないですか?」と心配していらっしゃいました。

ママさんには「標準以上だと思いますよ」と答えながら、内心びっくりしていました。

よくよく話を聞くと

超低出生体重児で生まれたため、

生後一ヶ月はNICUに居たというのです。

その時のママさんの心情を思うと、

ママさんの気持ちを少し理解できました。

 

ご家族それぞれ、抱える物は違えど

スタジオに来てくださるご家族皆、越えてきた障害や乗り越えようとしている物があるのだと思います。

であるなら、目に見える物だけでも

肯定し、寄り添った撮影をしたいなと、意識が変わりました。

 

普段は、カメラマンかコーディネーターとして、被写体を動かし、一瞬を残す側ですが、たまにカメラを向けられると、

顔は強張り、ポーズはぎこちなく、こんなに大変なのかと嫌になります。

そんな状況に加え、初めての場所、そして初めての人を前にして

ものの15分くらいで撮影が始まり、それから1時間

たくさんの視線の注目の的です。

時間が経つにつれ、適応していく姿をみると

 毎度感心します。

小さい体でも、同じ人なんだと思わされる瞬間ですね。

1歳の子であれば、指しゃぶりをしている光景はよくありますが、

ママさんの言葉を借りるならば、指が安定剤として

気持ちを落ち着かせているのかもしれませんね。

75枚の写真を残すため、指しゃぶりしている姿もあるのはもちろんですが、

単にその姿をしているから残すのではなく、頑張っていることを肯定したい

そんな想いでシャッターを切りました。

 

なぜなら、その頑張りに寄り添いたい。

言葉が通じないため、その仕草から想いを想像するしか術はないのだが。

そして、望遠200mmを使用する大きな目的が、寄った写真を撮るために使用していましたが、

いつもよりも一歩引いて画角に余裕を持たせ、

カメラマンの存在を強く感じ過ぎないよう、いつもとわ違う思考で200mmを選択しました。

 

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