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市川店
椅子
投稿日:2021/8/31     更新日:2021/8/31
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写真に対しての知識、考える力を身につけていく…
カメラマンとアシスタント2人で作り上げる撮影には、1人で作り上げるものより以上の創造力が伴ってくるに違いない。
市川店では、この1月から、写真主題を掲げ全体への質の向上を目指してきた。
写真の主題を掲げると取り組みに積極的となるのは、カメラマン。全体に向けられた主題であったとしても、どうしてもカメラマンだけの取り組みになってしまうことが今までは多かったのだ。
振り返れば、被写体中心に向けられた主題内容が多かったことが原因だったのかもしれない。被写体を中心とした主題には、どうしても撮影者であるカメラマンが細部までこだわり抜くことができてしまう。その点、アシスタントが共に入り込むことができなかったのだ。
ここで、アシスタントと共に主題に取り組み、さらには、創造力を発展させるために主題となるものへの視点を変えてみた。
それが、小物や行為への拡大だ。
主題とするものを抽象的なものにすることで、一気に想像力を高めることができたのだ。
今回の主題となったものは、
【椅子】
この1,2か月で、カメラマンデビューをしたスタッフが2人おり、どうしても自分のもつレパートリーの少なさを感じていた。複数人撮影となると、なおさら…配置からポージングなど、数少なく戸惑いもあったと思う。
ここで、椅子を使うことを主題とすることで、2人においてのレパートリーのプラスとなり、さらには椅子を使った楽しみ方も知ることができていったように思う。
取り組みを行った経過として、まずは参考となるイメージ写真をたくさんピックアップすること。
椅子を使ったたくさんのイメージ写真を集めることで、イメージに沿った撮影が行いやすくなり、撮影での実践ができやすいからだ。
全体で実践する中で、1週間に1回はミサイル会という名の改善の話し合いを行っていった。
私個人的には、このミサイル会がとても慣れなかった。自分が撮影をした写真について、さまざまな意見が飛び交うことが、良いも悪いも苦手である。
しかし、そんなミサイル会も回を重ねることで不思議と抵抗感が弱まり、身をもって写真への向き合い方が変わってきたのだと感じた。
そんな中、サンプル撮影として依頼をした写真に写る女の子。
彼女は、今年11歳になったばかりである。
11歳ということもあり、指示が通りやすく、今回の主題となる椅子を使ったポージングへの挑戦がたくさんできるのではないかと、撮影の依頼をお願いしたのだ。
普段からファッション雑誌をたくさん見ているようで、将来モデルになりたいという夢を日ごろから着実に積み重ねている彼女である。表情や仕草、ポーズも彼女自身が研究し尽くしたものがあるようで、撮影の雰囲気は彼女自身から創り出してくれていた。
また今回の撮影では、笑顔というよりは、シックで落ち着いた表情を中心に撮影し、ポージングや手足の位置、指先までの細かな指示も行っていった。
普段の撮影では感じることが少ない、緊張感の中での撮影であったが、自分の中でしっくりとくる写真が撮れたように思う。
主題の取り組みを通して感じたことは、主題であった椅子の概念が変わったことである。
椅子ひとつで、撮影の仕方が変わり、使い方でたくさんのレパートリーをふやすことができた。
椅子を椅子として使うこと、さらには、椅子の上に手を置いたポージングや椅子を机代わりに使ったり…また、前ボケやインテリアとして使うなどして、椅子としての多様性を発見することができた。
ソロ撮影以外にも家族写真で使用した椅子では、椅子だけを固定して、被写体を入れ替えたりなど、さまざまな大きさの椅子を使った変化も組み込むことができた。
とにかく、撮影の仕方のバリエーションが増えたのには違いない。
そして、最後に…
今回市川店では、主題となる写真への取り組みを行ったことで写真においての向上もあったが、それだけではなく、その主題を一生懸命に全体が取り組めたことが大切であったように思う。
それを通して、お客様への関係性がだんだんと深まっていく瞬間がいくつもあったからだ。
これからもっと...お客様への感動に繋がると信じて、今後も引き続き全体で同じ方向を向いて取り組んで行き、皆が仕事への喜びを感じていけたらなと思う。
Photo by Yoshida
Coordi by Yuko
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