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市川店
少しの変化。
投稿日:2020/4/13
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環境や状況が変わっても、カメラマンとしての姿勢が変わらない限り、写真においての発展はないのかもしれません。
私自身が刻まなければならない言葉のひとつだと感じます。
被写体がいくら変わっても、いつもと変わらず同じで場所でシャッターを切っているようでは、写真においての変化は見えてきません。私は失敗を恐れ、身構えてしまうとそこからの進展はなく、当たり障りもない、いつもと同じ慣れた状況でシャッターを切ってしまっています。
姿勢を変えるということはどういうことなのでしょうか。
大それたことをする必要はなく、少しの変化…挑戦でいいのかもしれません。
今回、この写真を見た時に、それを感じました。
私もこの場所での撮影をよくします。ですが、私との撮影方法の違いをとても感じました。
小物、インテリアの使い方一つ一つが計算されていて、その中でも背景処理を行うなど、いつも撮り慣れた場所が、完全に違って見えたのです。
右側に大きな窓があることで、自然光がよく入り被写体を、配置することが多いのですが、すぐ後ろにある黒い冊子の線がいつも邪魔をしてしまい、どのように処理をするのか私はいつも迷ってしまっていました。
ですので、縦写真としてシャッターを切り、黒い線を複雑にならないようにしていたのですが、アングルによっては被写体の体の一部を切ったような写真として写ってしまうことも多くあったため、いつしかここでの撮影をしなくなっていた自分がいました。
しかし、この写真では、黒い線を消すように天蓋を使ってぼかし、また窓の冊子の線にあたる部分には看板を置いて、気にならないようにするなど…どうしてもインテリアとして動かすことができないものを、何かを使って、消すという発想は、カメラマンが考えて撮影をしているという姿勢だと感じます。
このように、いつもの場所で撮影をしているようでも、ここまで見え方が変わってくると、普段の慣れた撮影場所でもちょっとした変化が大きな結果を生む可能性はあります。
だからこそ、写真においての奥深さを感じますし、同じ場所で撮影をしても全く同じ写真というのはないのです。
少しの変化…いつもと違った角度から、前ボケにいつもと違った小物を配置してみることで、そこにはいつもとは違った何かが生まれるに違いありません。そのような、挑戦からの発見を毎瞬間感じていく中で、新たなものを生み出せるようにしていきたいものです。
Photo Sb-kim
coordi Matsuda
write Yoshida
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