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市川店
惹かれた1枚。
投稿日:2018/10/31
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この1枚の写真に惹かれ、観察(分析)を行った。
今回この写真を撮影するにあたり、さまざまな小物の準備が必要なのがわかる。まず写真各々に映り込む小物やインテリアなどをこまかく、分析を行っていきたい。
前ボケとして使用しているものが写真左側にあるワイヤートルソーだ。ワイヤートルソーには上の部分にサンキャッチャーが掛けられているが背後にある光がサンキャッチャーに反射し、反射したところは、写真を通すと白くなりその部分がまばらに光が差し込んでいる。
その下には花が数個取り付けられているが、全体のワイヤートルソーの映り込む割合としては5割を占める。
右側手前にある、緑の椅子も計算されているのだろうか…。椅子の向きも意味がなされているように見えてくる。空間を埋めるための前ボケであろう。
さらに、それより奥の同じ緑の椅子には、彼女が座っているのだが、足は床に着くよう奥まで座ることなく、少し手前側に座ってもらうよう指示をしている。傘は右側で持ち、そこから顔(視線)をカメラの方に向いている。
傘の持ち方にも注目をしていただきたい。カメラに向かって奥の肩に乗せ、その傘は彼女の体と傘の向きが同じラインを通っているように計算をされている。
そのほか、インテリアの分析になるが、後ろにある黒サッシが一つの空間の背景を醸し出しているように見える。線や面が気になるところだが、そこからの分析を行おうと思う。縦の木の柱、右から4番目を左の写真ギリギリまでのトリミングを行っている。左側に見える黒い木の柱が前ボケとして使用していた、ワイヤートルソーにうまいこと掛かっているのがわかる。横の棒も下から数えて3番目の棒にもワイヤートルソーの一部がつながっている。
後ろから入る光が自然光のみの光となるため、白くなっているが前ボケから黒のサッシまでの間に小物や着物の色合いなどで写真としての色味が鮮やかであるため、あえて白く反射させ消しているのではないだろうかと思う。
よくよく見るとすべての線がつながっているように見える。ワイヤートルソーから始まり→黒サッシの棒→彼女が持つ傘→彼女→緑の椅子→2つ目手前の緑の椅子まで。
この写真から読み取れる分析である。
撮影者ではなくとも写真から感じ取れるものが深ければ深いほど、面白い。
1/100 秒。 f/2.8 70 mm ISO1000
Photo SB-KIM
Coordi YOSHIDA
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