光で遊ぶ . . . 光がとても眩しかったその日。幾何学模様の窓枠の影が鮮やかに床面へと落とされている。 光と影がたゆたいながら誘う。白いキューブに座る小さなお姫様とカメラを手にした私を、単なる日常の断片から物語へと･･･。 . 「何か」を見つけ、その対象をおさめようとファインダーを通してみる。 その瞬間、モチーフが立体感を帯び始める。 幾何学な影と共にピンと伸ばされた彼女の足は、この写真に表情を 加えてくれた。 . 私はこの時、光の中で彼女との対話を純粋に楽しんでいた。 話す度に動く、その足が本当に可愛くて可愛くて 目が離せなかったのを覚えている。 私との対話の中で、嬉しそうに足をピンとしたり、 恥ずかしい時は両方の足をクルっと絡めたり。 カメラの存在を思い出してしまった時には、 緊張と共にその足を下げてしまったり。 その子供らしい一挙一動に、魅了されてしまった。 . . クルクルと変わる彼女の表情を、ひとつも見落すこと無く 拾い上げて焼き付けて、また新たな表情を見てみたい。 「撮影」というよりは、光の中で彼女と遊んでいる そんな感覚だった。 . . .