店舗フォトジェニック集Photogenic

空気を縫い止める。

2020/2/25

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Photo by Lisa Arai

Coordinate by Izumi Hashimoto

Written by Izumi Hashimoto

 

ハーフ成人式でのご撮影。
元気いっぱいの妹ちゃん、柔らかな雰囲気が素敵なママさんパパさんと一緒に草加店にやってきた彼女。
年齢より大人びて見えるその姿に本当に4年生!?なんて驚いていましたが、優しい笑顔にこちらまでほんわかしてしまう、そんな印象的な女の子でした。

 

彼女の持つ空気感を写真に残したい。

静かであたたかな、いつまでもそこにいてほしいと思ってしまう空気を。

ではそのためにどんな写真にすればいいだろう。

時間帯はちょうど赤く西日が射す夕方。日が差し込む場所が少なくなる代わりに影が長く伸びより印象的な表情を生み出すことが出来る時間帯。

その時ちょうどインテリアの一つである車に日が入り座席周辺が照らされていました。

 

「この子の持つ静謐な空気を形に残すにはここしかない。」

 

カメラマンであるリサさんがそう判断し彼女に座席へ座ってもらい、静かな雰囲気を邪魔しない小物って何だろう、そうだ本だ!という事でそこで読書をしてもらいました。

昼間あんなに賑やかだったスタジオがうその様な穏やかな時間。その一時を切り取ったのがこの写真です。

 

車内に差し込んだ光源に対して横向きに座ってもらい被写体に対してカメラを斜め前に配置することで被写体に強い陰影を作り、彼女をより魅力的に見せています。

また、被写体が光の強く当たる位置にいることで背景との明暗差が生まれ一枚の画の中に様々な表情を生み出します。カメラは被写体を窓ガラス越しに覗いているので

ただシャッターを切ってしまえば生まれない独特ボケを画面の中に生み出しより一層印象的な写真を作り出していると言えます。

ぱっと写真を見ただけでは分かりにくいところですが、こうして様々な工夫を凝らすことで一枚の写真にそのときの空気を切り取ったかのような緊張感が生まれてくるのです。

 

あの夕暮れあの時間、彼女は本を読みながらどんな思いに耽っていたのだろうか。

そんなことを考えてしまう一枚です。

 

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