店舗フォトジェニック集
Photogenic
LIFE is your LIFE
投稿日:2019/8/20
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あなたの人生は、あなたの人生。
自分の人生を他の誰でもなく自分として生きていってほしい、そんな気持ちで写真を撮っています。
そう思えているきっかけは、わたし自身が大切な人を失った時に
「もうこれからやるべきことが分からない」という無気力な状況になった時、
この写真に写る彼女の「それでもわたしはわたしとして生きていく」そんな姿をずっと見続けていたからでもありました。
彼女に出会って10年、無邪気さの中に寂しさを抱えていたようにも感じていた姿は今、自分自身のスタンスを持ち、
自分の人生を受け入れ進んでいる力強い姿となっています。
そう書くのもおこがましいくらい、再会するたびに魅力的になって、素敵な人に成長しています。
誰かと比較しない。
誰かを羨ましがらない。
自分は自分として。
厳しく、楽しく、愛を持って。
彼女たち家族の姿には、いつもそう表れています。
だからこそ今を生きるその姿を丁寧に写し出すことがわたしたちの仕事でもあり、妥協せず、
その人そのものに触れられるような写真を残すためには何が必要であるのか、
今までもこれからも、飽きることなく考え続けていくように感じています。
あなたのためにできること。
そのためにまずは自分自身を知り、技術を身につけ、あなたへ向かっていくということ。
その工程の大切さを、これでもかというくらいに叩き込まれ、嫌になるくらい現実や自分自身に向き合い、否定され続け、
その中で絶対に譲れない大切なものを確認してきました。
絶対に譲れないもの、それがきっとわたしの中では、
大切なものをきちんと大切にし続けていくという覚悟を持つことでもありました。
ただお客様に求められる写真だけを撮るのではなく、自分の世界観を表すものだけを撮るのでもなく、
お互いに撮影というひとつの機会を通して大切なものを考え感じ、
お互いの価値を確認しながら共に作り上げていく写真や空間を理想としています。
下関店をはじめて4年が経ちその理想を信念として守りながら、どれだけ苦しい時期があっても一切条件を変えずにやってこれたのは、
わたしたちの想いに共感し応援してくださったお客様がいてくれたからでもあります。
だからこそ今もこうしてなんとか続けることができ、関東時代から撮っているお客様も時には下関まで足を運んでくださり、
どうしても予定が合わない!という場合は年に数回わたしたちが関東へ行って撮影をし続けています。
下関から関東に行くことは年に数日とかなり限られているので、関東で撮影できることがあってもタイミング的に合わないこともあり、
今回この撮影は学校終わりの日没後湘南店を借りて撮影を行いました。
自然光が一切ない条件下でストロボもなく、その中での空間と照明と被写体のイメージを組み立てて、
撮影前に何度も何度もイメージしながら光のグラデーションや身長や高さ、体の向きなどを考えながら撮影練習もして準備をしました。
撮影の瞬間。
ずっと伸ばしている髪の毛はシンプルにポニーテールに、着物姿でも化粧はしない。
それが彼女のスタイルであり、彼女の考えの現れのようにも思えました。
着物だからといってバリバリの化粧でもなく、巻き巻きの髪の毛でもない。
自分は自分。
彼女自身の芯の強さと存在感を表現できるように、わたしたちが準備したものと組み合わせて撮影を行いました。
想定通り真っ暗な空間の一部にだけ灯るタングステンのライト。
その中ではっきりと浮かびあがる被写体と昔から変わらない印象的な視線。
組み立てと組み合わせ。
共に作り上げる、その理想が現実になったような瞬間。
どんな状況であったとしても諦めない限りは何かが生まれる。
相方のようちゃんとは「これだわ」なんて、わたしたちはわたしたちで喜んじゃう瞬間でもありました。
多くの人に見せるための写真でなく、自分自身の作品でもない。
たったひとりでも心から喜んでもらえればそれでいい。
それは今でなく、まだ先であったとしても。
あなたがあなたとして、これが自分だ、そう思える写真を。
そして、生きていく姿を応援できる仕事でありたい。
ただひたすらにその気持ちで写真を撮ってきたからこそ、それは時に笑顔だけでなく、涙や悲しみにも触れ、
ひとつひとつの人生が見えてくるように出会いは尊く、忘れることのできない時間を過ごしています。
絶対に譲れないもの。価値を下げてはならないもの。
変わらずに大切にしなければならないもの。
変わっていくなら何を変えていくのか。
人生の写真館と言うならば、わたしたちはどうあるべきか?
LIFE is?
彼女に恥ずかしくない生き方をわたしはしたい。
共に価値を考えられる、そんな場所でありますように。
photo
kawano yoh (shimonoseki)
studio
shonan
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