淡い光が、朝の空気にそっと溶けていく。
その中で、少女は風船を見上げる。
まるで小さな夢が、空に向かってゆっくりと昇っていくように。

白と緑が重なりあうこの世界では、
すべてがまだ始まりの途中にある。
花も、木も、光も、
彼女の心に寄り添うように息をしている。

手の中の紐を握る小さな手は、
未来を信じる力そのもの。
届きそうで届かないものを、
まっすぐに見つめるその瞳が、
世界をやわらかく変えていく。

今日という日が
ただ優しく、美しく、
光に包まれて終わっていきますように。

Photo by masakuni
Coordinated by sonoka
Written by masakuni