Photo: Kudo
Coordi: Hinam

あなたが七歳だったころを覚えていますか？
あのとき自分自身がどんな姿をしていたか、よく覚えていませんが、当時の写真を見ると
「あぁ、こんな髪型でこんな服装が好きだったっけな。」
「このビーズが付いたヘアゴムが好きで、
これが切れちゃったときに大号泣したっけ。」
と、記憶の扉が開いて堰を切ったように思い出すことがあります。
そして懐かしさに触れると、なぜか心に体温が宿ったかのように暖かくなる感覚になります。
私が七歳だった頃の記憶が、昨日の事のように思い出され、自然と笑顔になる。
その時に、写真に残しておくことのかけがえのない価値を感じるものです。

私は今、そのお手伝いをしています。
人の記憶を留め、タイムマシンのように未来へ送り届けるためのタネをお渡しするお手伝い。

「七歳のころは、こうだったよね。」
という会話も楽しいし、
毎日たくさんこの写真を見て、自分自身の美しさを信じられるようになるのも素敵だと思います。

流行り廃りも関係なく、この頃が美しいと思ってほしい。
もちろんこの頃だけじゃなくて、ずっと美しいと思ってほしいのです。
ここに来たら、自分たちの見かけだけじゃなくて、取り巻く全ての美しさに気付けると思ってもらいたい。
できるだけ多くの人にそう思ってもらいたいと思って、毎日写真を撮っています。

そのためには、ここでの良い思い出も大切ですし、
美しいインテリアも、
衣装も、
ポーズも表情も、
全部大切です。
全てを総合してスタジオと言いますね。

その時の流行りはやっぱり少し気にしますが、
それはその人ならではの美しさを演出する一部です。
大切なのは、物理的なものを統一させてその人自身の美しさとマッチさせること。

ふんわりと優しく、
光と色合いがマッチするように。

懐かしさと共に、美しさも表現して残したい。
あなたが七歳だったころを、もっともっと良いものだったと思えるように、日々努力していきます。