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Tomiki
代々木店

竹内 とみき

こんにちは、埼玉県在住の子育てパパカメラマンです!
写真家・デザイナー・詩人、自称の肩書きは沢山あります。
大学では映像デザイン系の学部で写真の楽しさに目覚め、今日に至ります。
ブログでは子育て中のパパとして個人的なことはもちろん!みなさまにお役立ち情報もお届けしたいとおもいます!
なによりも「写真で人々を幸せに」を合言葉に楽しい時間を過ごせたらとおもっています。

野生になること

2019/4/28

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“それは現代人が根底に持つコンプレックスだ”

人類は進歩するたびに豊かになるたびに確実に『失っている物』がある、それは私達が進化するたびに育んてきた『営み』というものなんだと私は感じます。
というものを感じたのはレヴィ=ストロース 野生の思考を知った影響です。

私は最近デジタルカメラで個人的な写真を撮ることをめっきりやめてしまいました。と言っても写真を撮ることをやめたわけではありません。
フィルムで写真を撮るようになりました。その理由としてはデジカメはたくさん写真を撮ることができ、たくさんの写真を撮った中でも残るのはたった数枚の一番良く取れてあるだろう写真です。なんだかそれは今の消費社会を比喩したような私達の消費行動は思い出にまで現れているんだと思うと私はたいそう悲しくなりました。

「フィルムで撮った写真が何故良いのか?」と言われると簡単に話すことは難しいですが。。。
しかし一つ言えることはフィルムで撮った写真は撮れる枚数が少ないということもありますが、その1枚1枚がなにか特別なものに感じられるのです。

最近私はCANONの古いカメラを持って子供の撮影をおこないました。とても年季が入ったカメラなのでちゃんと映るかはわかりませんでしたが。現像を行いフィルムを確認してみるとピンがあっていない写真が殆どで最初はとても残念に感じたのですが、なんだか少しずつ時間が経ってくるとその一枚一枚がなんだか『愛おしいもの』になって来るのは不思議な感覚がありました。
もしかしたら私達が便利になり失っている『営み』とはもしかしたらそのような“愛おしいもの”そのことのつみ重ねかもしれません。

レヴィ=ストロースが話す構造主義やトーテムの話は未開社会と現代社会の溝を埋めるようなことでありました。
しかしもう一つ大事なことは私達が進歩するに連れて確実に失われている『営み』に気づかなければ私達が進歩していくことに最終的に意味を見出すことができるのか?と私は考えさせられました。下にはそのレヴィ=ストロースの野生の思考について紹介します。

 

 

レヴィ=ストロース 野生の思考


  • 民族学者 レヴィ=ストロースは、感覚を総動員して、自然界と人間界の具体物をもちいて思考する「野生の思考」が、世界の本質をとらえなおすことになるとかんがえました。
  • レヴィ=ストロース(1908~2009)はフランスの民族学者(文化人類学者)です。現代人たちがおちっていた西欧文明を絶対視する自文化中心主義を批判し、人間の根源的な思考である「野生の思考」をあきらかにしました。

 

第1回 「構造主義」の誕生


野生の思考

  • 人間の思考には、野生状態があると考える。それが「野生の思考」。『野生の思考』は 1962 年出版。普遍的な人間の思考があるという考えが書かれている。思想界に大きな影響を与えた。歴史や進歩ではなく、構造という原理が重要だと考えた。 未来に向かって発展するという考え方は誤りだと考えた。自然界の秩序と人間の思考の秩序は、同じ構造を持つととらえる。ヨーロッパの近代文化は、自然と人間を分けた。レヴィ・ストロースは、それと反対に、自然と人間は分けられないと考えた。

構造とは

  • レヴィ・ストロースは構造言語学の考え方の影響を受けた。人間は、少数の音素を取り出して、それを組み合わせてコードにしてコミュニケーションをしている。人は、自然から少数要素を取り出して構造を作る。そこから文化が生まれた。

先住民の思考

  • どんな民族も徹底的に自然を研究している。それまで、トーテミズムは論理以前の思考方法とされてきた。レヴィ・ストロースは、トーテミズムは世界を分類し体系化する高度な表現方法だと分析した。人間社会の分類と自然の分類とを対応させるのが、トーテミズム。トーテミズムは、データベースの体系。日本でも、暖簾を背負うというのが、信用の象徴になっていたりする。

 

第2回 野生の知財と「ブリコラージュ」


ブリコラージュ

  • ブリコラージュ=適当に材料を集めてものをつくること。ありあわせのもので作ること。これが未開社会の思考方法だとレヴィ・ストロースは考えた。科学的思考では、概念を用いて思考を無駄なく組み立てる。これに対し、ブリコラージュでは、思考をありあわせの記号で作るので、常にゆらぎやずれが発生する。日本の女子高生のおしゃれや造語もブリコラージュ。

神話

  • ブリコラージュの一番華やかな作品は神話である。オーストラリア原住民の虹の蛇の神話。タブーを侵した姉妹が村から逃げ出す。姉が池の水を汚したので、怒った大蛇が姉妹と子供を飲み込む。大蛇は鎌首を持ち上げると大洪水になるが、蛇が池の底に戻ると洪水も引く。虹の蛇の神話を読み解く。雨期は洪水の起こる悪い季節で、男性や蛇と結び付けられる。乾期は食べ物が豊富にある良い季節で女性と結び付けられる。蛇が女性を飲み込むという物語によって、雨期と乾期の繰り返しと生命の発生が結び付けられている。良いものと悪いものが絡まりあって世の中ができてくるということをこのような神話が物語る。神話は哲学の始まりである。

呪術と科学

  • 呪術的思考は、新石器時代に確立された。これは農業革命に起因する。呪術と科学は知的操作の性質としては同じもので、対象が違うだけである。現代の科学も呪術的思考の中に準備されていた。近代科学を始めたケプラーやニュートンも占星術を行っていた。近代になると、科学的思考によらなければ、人間社会をつないでゆくことができなくなった。 しかし、このままでは続かない。現代人も「野生の思考」を取り入れなければならない。

 

第3回 神話の論理へ


ブリコラージュの例

  • アメリカのヒダツァ族の狩り
    鷲は高貴な鳥なので、血を流さないで撮る。うさぎで呼び寄せて絞め殺す。鷲の狩りをするとき、うさぎの肉と血で鷲を引きつける。一方で、生理中の女性も狩りに参加させる。経血がうさぎの血を象徴する。「野生の思考」が自然と文化の矛盾を解消してゆく。

 

  • 火あぶりにされたサンタクロース
    1951 年、フランスのディジョンで、キリスト教原理主義者がサンタクロース人形を火あぶりにした。もともとクリスマスは、死者が徘徊する冬至の祭り。キリスト教では、冬至の闇の世界にキリストが光をもたらしたという形で、冬至の祭りをキリスト生誕祭に取り込んだ。ペールノエルは、なまはげのようなものだった。近代になって、子供の守護聖人である聖ニコラウスがサンタクロースとして登場するようになった。冬は死者に贈り物をする贈与の季節。近代資本主義によって、アメリカの商業主義が混ざった。 これは、贈与という「野生の思考」の復活したものともいえる。サンタクロースに野生と異教の復活を感じ取ったキリスト教原理主義者がサンタクロースを火あぶりにした。

現代に必要とされる「野生の思考」

  • 情報検索は、コードの分析という「野生の思考」。コードに従った分類をする。研究情報のシェアリング=情報の贈与。これによって科学的な知識が拡大している。

 

まとめ


  • 人間の思考には野生状態がある。
  • 歴史や進歩ではなく、構造という原理が重要だと考えた。 未来に向かって発展するという考え方は誤りだと考えた。自然界の秩序と人間の思考の秩序は、同じ構造を持つととらえる。
  • ブリコラージュ=適当に材料を集めてものをつくること。ありあわせのもので作ること。これが未開社会の思考方法だとレヴィ・ストロースは考えた。
  • 情報検索は、コードの分析という「野生の思考」。コードに従った分類をする。研究情報のシェアリング=情報の贈与。これによって科学的な知識が拡大している。

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