PhotogenicNisshin

彼と私の間

2018/1/19

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自由なその子を撮ることが好きだ

というのは正直ずるいのではないかと思っていた

 

カメラマンとして、その子次第で変わる写真

その子任せの写真を残すということは

悪く言えば「偶然の産物」

 

当然それに至るまでに

その子がどのような性格なのか

その子の素敵な表情、衣装

感じ取るものからステージを作ることはしているだろう

 

意図しないところへ被写体の彼が行く

 

今だと思ってシャッターを切っているのか

とりあえずシャッターを切っているのか

そこをいつも考えていた

 

当然前者でなくてはならない

常にそうでなくてはならないのだがそのためにはどうしたら良いのだろう

 

考えた結果一言で言うなら

「自由であるために 自由にできるフィールドを用意する」

 

心がけていることは出来るだけ変化のある光の条件を作っておくということだ

 

被写体が動く、ということは承知の上で

何処でも撮れるという条件というより

「何処でも効果的に撮る方法」を考えていたいと思っている

 

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最初に設定する光は

被写体の動きを予想した時に何パターンの効果を生むことができるだろう

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彼の後ろに用意している椅子に座った時のイメージは当然一番にあった

彼にもう少しクローズアップをし、外からの窓枠はあまり入れないように明るい部分を切り取るようにしただろう

もっと、彼が奥の光のところへ行ったのであれば、逆光の光をつかい感度を上げて

さらにはガラスの暈かしを入れるように幻想的に撮ることを選んだだろう

 

そして彼が窓の方へ近づいた時

この写真は

奥が最も明るい分、彼のシルエットが出た時だ

厳密に言うと外はやや明るく、彼の表情は見えるくらいだが

それは彼以外の誰か、という抽象的なものではない「彼の写真」ということが表されている

 

あとは光の位置関係による遠近感を出したかった

そのためにはどこの部分まで入れるのかということが問題であった

コントラストの割合を考えてみると少し広い範囲を入れたくなる

外の暗さからだんだんと中へ追っていくようにしたかった

 

また、

斜めに入り込んでくる室内の梯子の線と

外に立てかけてある梯子の角度を会わせて2本の線でバランスをとるようにした

そして彼の顔の角度がちょうど斜め下を向くようなタイミングがあったのでそこを狙う

正面から見て全体の方向が斜め左下へ向かうイメージで一貫性を出したかったからだ

 

 

 

 

 

 

ちょうど私と彼の数センチ単位の距離が様々な効果を生んでいるのだと考えると

表現の幅がおおいに広がるような気がする

 

最終的に

これが素敵だ!という自分の感性に任せることになってしまうのだが

頭の中にあるイメージや今までに見てきた影響を受けるものであるのは間違いない

その判断すらも質の高い判断であるようにしなくてはならないだろう

 

すべて想定内の出来事になるのはなかなか難しい

想定外の出来事が自分の中で処理できてなおかつ、自信を持ってシャッターを切れるようになっていたい

それまでの過程を充分に楽しみながら。。

 

 

Photo:Shibata
Coordi:Suzuki

Nisshin

 

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