Staff BlogNagoya

picture54-私にとってのwedding写真

2014/7/10

1631 3

素敵なWedding写真です。何気なく自然な形で撮られてるように思えるこの写真にも、多くの技術が隠されています。
それが分かるようになっただけでも少しは自分が成長したのでしょうか…。
 

フォトグラファーとして何を撮りたいのかと尋ねられると、いつも決まってweddingと答えています。今でもそれは変わらず、これからも個人的にフォトグラファーとして挑戦していきたいと考えている分野です。なぜそこまでweddingに挑戦したいのかは自分でも良く分かりませんが、wedding写真には、それを見る人撮る人の両方を魅了する力があるのだと思います。
 

表現の幅からwedding写真を見てみると、それはどこまでも無限であり、それには柔軟な創造力と、多彩な技術を必要とし、フォトグラファーとして自分が持っている全技量が問われる撮影です。このWedding写真の特性が多くのフォトグラファーの挑戦心をくすぐるのかもしれません。

 
はじめてWedding撮影をした日を覚えています。
緊張と不安で一杯の自分を隠すために、ひきつった笑顔で二人の前に登場し、撮影する二人よりもたどたどしかったことを。そのたどたどしさはお客様に出会った最初から最後まで変わることなく、一度たりとも緊張から解放されることもありませんでした。自分が知っているポーズは数えるくらいで、レパートリーが尽きてしまうと、体中から嫌な汗が流れだし、次に何をどう表現すればいいのか分からず、気持ち程度にポーズを変えてその場をしのぐことを繰り返し、また繰り返し…。


一生に一回のWedding撮影を任されるという大役は、当時の自分にはかなり重くのしかかっていたのだと思います。勿論、Wedding写真だけが特別ということではありませんが、Wedding写真が決定的に難しいというのは事実です。経験を重ねても簡単に技術が向上するというわけでもないため、私自身はフォトグラファーとして撮影を楽しめるようになるまでにかなり時間がかかりました。それまではひきつった笑顔でお客様と時間を過ごしていたと思うと恥ずかしい限りです。
 

難解な撮影も、多くの実践と学習を通して、ある程度は安定してくるようになりました。自分の中で撮影に関して何度か転機がありました。転機になったのは自分に近い人のWedding撮影をさせてもらったことでしょうか、自分の近い人だから特別に何かをしたというわけではなく、近い人だからこそ、個人的な感情が強かったことは間違いありません。被写体との距離が近い分、被写体の情報を持っているからこそ、表現したいイメージは多くありましたが、実際に自分が表現できる限界というのは決まっていました。
ただ結果的にこのような経験の繰り返しは自分ができる限界を常に引き上げてくれるものとなりました。何かを表現するためにはフォトグラファーとしての世界観が必要であり、世界観がつくられるためには絶対的に創造力を養う必要があります。Wedding写真の性質として、義務的だとしても、創造力を使わざるを得ない状況がつくられるということは、私に効果的働きました。


仕事ということを抜きにしても何度かweddingの撮影をさせて頂きました。その度に内心は心が躍り、ワクワクした気持ちでいっぱいになりながらも、「最高のものを提示せよ」という命令が自分の脳から発せられ、自分自身を圧迫します。このワクワクと圧迫の狭間にいる感覚はいつになっても新鮮で、自分がフォトグラファーだと実感できる瞬間でもあります。
 

フォトグラファーとして技術的に挑戦できる部分が多々あるという点は、私自身がWedding写真を好む理由でありますが、もう一つは、その大切な瞬間を切り取る許可を自分に与えてくれたという喜びと感謝を感じることができる撮影だからです。
勿論それはWedding以外の撮影でも同じ気持ちであることは変わりませんが、二人にとって一生に一度の特別な瞬間であるということが、余計に自分のその感情を強くさせるのかもしれません。


私は人のためにできることがほとんどありません。、それでも少しだけ自信を持ってできることが、写真を撮るということです。何かしてあげたいという気持ちがあってもなかなか行動に移すことができない自分だからこそ、少しでも自分が関われる隙間があるのなら、その瞬間に自分の力を最大限注ぎこみたいという勝手な思いがあります。だからWedding写真が好きなのだと思います。
 


私にとってまた一つ大事な撮影があります。
 

大切な人の撮影です。幸せなその瞬間を共に過ごせることに感謝しながら、自分の感情だけで撮影をしたいと思います。
 

頭ではなく感情で。
 


Photo by Lee Photo Essey by Nishi 

この記事をシェアする