フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

見えている世界

投稿日:2018/2/28

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この2ヶ月間、ありがたいことにたくさんのワンポイント店舗のスタッフが草加店にヘルプで来てくださいました。
 
店舗以外のスタッフがいると、その日の店舗の雰囲気も変わり、撮影にも反映されます。
普段、他の店舗で撮影している先輩が草加店で撮る写真は、新鮮味があって、なるほど!ここからこうも撮れるのか!と、新たな資料がたくさん増えました。
 
先輩が来てくれた日には、必ずと言っていい程、私の写真を見ていただきました。
今の私に必要なことは何か?
どうしたらもっと良くなるのか?
たくさん写真についての助言をいただくことができました。
 
所沢店のボルボ店長が来てくださった時には、
背景処理と前ボケの種類について指摘をいただきました。
 
お恥ずかしいことに、背景処理という基本的なことを指摘されてしまうとは。。。
撮り慣れてくると忘れがちな基本を見直す機会となりました。
 
インテリアを再度見つめ直し、立ち位置と背景とのバランス。
切り取り方のバランス。
今までより、よ〜〜く見るようになりました。
 
すると、撮り慣れている場所での撮影も見える範囲が広がりました。
 
今まではもっとズームをかけて切り取って撮影していた空間も、一旦見回すことで、天井近くの斜めの梁に気づきます。
子供たちが時折「なんであそこにハシゴがあるの?」と指差し、「そんなのあったっけ?」と言われて気づいた並列する板も写りました。
 
「見慣れた目で見ない」とはこのことか、と1年以上在籍する店舗での新たな発見をすることができました。
 
私が見えている世界は、私が狭めて見ている世界であって、
私が見ようとすれば世界はもっと広く見えるのだと。

 
大層なことを言っているかもしれませんが、いつも撮り慣れている空間での新たな発見はかなりワクワクします。
 
このバランスよく配置されたインテリアに、被写体を入れます。
被写体は写真内ではわずか1割くらいの割合でしょうか。
たった1割ではありますが、背景の木と左側の孔子を避けてバランス良く配置された被写体の存在感は確かです。
前ボケにカーテンを使用し、被写体以外への注目を隠す効果をつけました。
足を見てもらう指示をすることで、被写体に動作をつけ、より被写体への注目を集めました。
 
なぜここでこのポーズをとらせたかと言うと、
会話の中で、彼女はフラダンスをやっているそうなのです。
彼女の名前もハワイ語からとったんだとか。
 
草加店はあくまでも草加市内になって、ハワイアンな雰囲気はありませんが、緑を多く入れる工夫や、花冠や肩の出た衣装を着たりして、少しでも彼女の雰囲気に近づけられないか、と思ったからです。
 
さらにスカートながらも足を伸ばしたポーズで、彼女の自由さを表現しました。
 
この空間には彼女しかいないような、わずか1割の美しさに気づくことができたのも、私の視点が見える世界を変えたからです。
 
インテリアの構造に気づくこと、
被写体の真実を知ろうということ、
私自身の能力に向き合うということ。
 
ボルボさんの言葉と、この1枚が教えてくれたような気がします。
 
Photo by Lisa
Coordi by Kai
 

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